アメリカの大自然をぶっ飛ばす女二人の逃走アクション - テルマ&ルイーズの感想

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アメリカの大自然をぶっ飛ばす女二人の逃走アクション

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.5
キャスト
4.0
音楽
3.5
演出
4.0

ラストシーンで、はっっっと心を掴まれた。あーそういう終わり方かーと…。だいたいエンディングで死んでしまう映画って、こんなにかっこよくない。だいたいちょっと前から不穏な空気漂う、死を予期させる音楽がかかる。でもこれは、私にとっては何の予兆もなく、パッと散る命の美しさを見せられたような感じがした。

90年代に作られた映画なのだけど、80年代アメリカっぽい雰囲気があふれてる。最初はテルマのアホさとか天然さにイライラもさせられるけど、途中からはどんどんかっこよく見えてくる。このテルマの性格の変化はこの映画の大切な一つのポイント。上下ジーンズ姿がめっちゃ決まってる。ルイーズはずっとかっこいい。恋愛の仕方まで、統一されたキャラ設定。細くてわかいブラッドピットの突然の登場シーンでも盛り上がりました

女性が開放的になっていく様子と追い詰められていく様子、そのストーリー展開がきちんとグラデーションになっているから、はちゃめちゃなストーリーながらもちゃんと話についていけるし共感できる。そんなに短い映画じゃないけど、絶景をバックに車をかっ飛ばすからか、徐々にブッ飛んでいく2人の性格からか、疾走感が鑑賞後に残った。あーおもしろかった。

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4.54.5
  • J.SawyerJ.Sawyer
  • 408view
  • 2186文字
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