ブレードランナーのあらすじ/作品解説

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ブレードランナーのあらすじ・作品解説

P・K・ディックのSF「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作とした1982年公開のアメリカのSF映画。「デュエリスト/決闘者」「エイリアン」のリドリー・スコット監督により世界的なサイバーパンクブームを巻き起こした作品である。 2019年。残された人類は、老朽化した高層ビルの狭間で不安な日々を送っていた。 一方で、人類に代わり過酷な宇宙開拓にあてられていたのは”レプリカント”と呼ばれる人造人間で、その反目因子を始末をする専任捜査官”ブレードランナー”のデッカードは、タイレル社製の6体のレプリカントを追うが…というストーリー。 多国籍が混沌と混ざり合う世界観は当時衝撃的で、強く恐ろしく憐れなレプリカントのイメージは、いまだ他の追随を許していない。 デッカードをハリソン・フォード、異色のレプリカントをルトガー・ハウアー、ダリル・ハンナ、タイレル社の秘書レイチェルをショーン・ヤング。 5つのバージョンがあり、1983年のヒューゴー賞をはじめ多くの賞を受賞、ノミネートされている。

ブレードランナーの評価

総合評価
4.754.75
(2件)
映像
5.005.00
脚本
4.254.25
キャスト
5.005.00
音楽
5.005.00
演出
4.654.65

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ブレードランナーの感想

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未来を正確にに見ていたブレードランナー

次に来る時代を確実に予測していた主人公デッカードが屋台でうどんを注文するシーン。屋台の店主の人種は日本人だ。アメリカの大都市には様々な人種が行き交っている。人々が扱う言語はベトナム語、ドイツ語、アラビア語など様々。1982年に公開されたこの映画は、現在のグローバル社会を正確に予測していた。移民法の改正以来、アメリカは多くの人種を取り込んでは発展を遂げていた。アップルやグーグルの拠点で知られるカルフォルニア州は、大学の生徒に必ず他国の子供を受け入れるよう州法で制定している。多様性を確保することが、未来のグローバル経済で生き残るための最も効率的な手段だったのである。その割を食うように白人達は、アメリカ中央部の田舎の州へと追いやられることになる。それにともなう反動が、トランプ大統領の掲げるアメリカファーストに繋がることになる。未来的SF都市に必要なのは他民族だとブレードランナーは予測していた。ち...この感想を読む

5.05.0
  • taktak
  • 125view
  • 2074文字
PICKUP

間違いなくSF映画の金字塔。

原作を読んだ後に、それとは知らずに映画を見た。原作が非常にくたびれた荒廃した世界で主人公もかっこよくないイメージだったので、見始めてすぐには気づかなかった。青白い光、息苦しい湿った空気。閉塞感のある世界。ハリソン・フォードはカッコいいが。あ、でも、ハリソンフォードもカッコいいけど、ルドガー・ハウアーの美しさは群を抜いている。ヴァンゲリスの音楽もいい。原作とはずいぶん印象は違うが、レイチェルの迷い・デッカードの記憶、そんなシーンを見ると確かに原作というかフィリップ・K・ディックの世界は間違いなく踏襲はしているなと。記憶と現実、リアルとバーチャルのねじれ感。裏返って裏返って・・・って感じ?原作では重要な位置づけだったマーサー教の部分はばっさりカット。それはそれで良かったと思う。マーサー教はこの作品にはそぐっていないし、テーマが分散してしまうから。当時の映画興行的には、あまり成功とは言えなか...この感想を読む

4.54.5
  • はるごもりはるごもり
  • 74view
  • 607文字

ブレードランナーの登場キャラクター

ロイ・バッティ

ブレードランナーの名言

All those moments will be lost in time, like tears...in...rain. Time to die

ロイ・バッティ

激しい攻防の末、アンドロイドのロイが主人公デッカードを追い詰めた最期のシーンの台詞です。降りしきる雨。屋上から滑り落ちそうなデッカード。自分の死期を悟ったロイはなぜかさっきまで殺そうとしてたデッカードを救います。「全てが消えてしまう。雨の中の涙のように。」ロイが吐露するこの台詞。自分という存在が、それまで生きてきた想い出がなくなってしまうことの悲しさが詰まってます。

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