読後感がよかった
クラスに昆虫系男子と名付けられる男子、私のクラスにもいました。
数日で忘れ去られてしまうようなニュースにならないような自殺計画を考える二人は
少し現実離れしていて、少しリアルでした。
学生の頃、きっと誰もが一度は思ったことがあることを主人公も思っていて、
中学・高校時代に感じていたこと、ふと心の中にじわっと蘇りました。
イケイケの女子には疎まれるような昆虫系男子だけれど、最後は殺せないって叫んでくれて本当によかった。
ここで本当に実行してしまっていたら、今、学生として過ごしている人たちがこの本を読んだとき、
どうにも救われない気持ちになるところだったと思います。
きっと将来二人はこの計画を立てたこと、きちんと実行しようと本気で思っていたこと、
忘れずに生きていくと思います。
そして、二人でひっそりと計画を立てていた時間をとても大切な時間だったって認識するんだろうなと思います。大学生になっても、社会人になっても、少し世界が広がるだけで、人間関係はつきまとってくるけれど
負けずに前を向いて二人は生きていくんだろうな。
計画が未遂に終わって、二人の気持ちに少し変化が現れたのがわかって、
読み終わった後、とてもすがすがしい気持ちになりました。
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