東京バンドワゴンの評価
東京バンドワゴンの感想
これぞ下町!
東京の下町にある老舗の古本屋、東京バンドワゴンを舞台に、そこに住む大家族が事件を解決していくお話です。シリーズ化されていて、これが第1作目。面白いです。店主の勘一をはじめ、4世代が同居する大家族。お話を語るのは、数年前に亡くなったけれど、今もこっそり家族を見守る、勘一の妻サチさん。やわらかく、優しい口調で物語がすすんでいきます。事件といっても、殺人などの物騒なものではではなく、小さいちょっとした問題です。それを、みんなで人情あふれる方法で解決していきます。いまでは珍しい大家族ですが、みんな仲が良く、江戸っ子って感じで、とても心が温かくなります。
この一家の一員になりたい。
この東京バンドワゴンシリーズ、本当に大好きなんです。下町にある「東京バンドワゴン」という古本屋さんに持ち込まれる謎の数々。それを、みんな総出で解いていく。という単純なミステリなのに、登場人物達が単純じゃないから面白い!堀田勘一(79才)を始め、長男で伝説のロッカー我南人(がなと)さんなど一番下は小学生までの超個性的なメンバー4世代の大家族が総出でてんやわんやの大騒ぎですから。家族だけでも人数が多くて覚えられない~と思っていたら個性的過ぎてキチンと覚えてしまいます。一番、普通の人の紺(がなとの長男)さんが際立ってしまうほどです。とにかく面白い。そして懐かしい。昭和のホームドラマを彷彿とさせる、読んだあとに心がほっこりする、そんな1冊です。