家族って血の繋がりじゃないんだな。
レイプ・連続放火・複雑な生い立ちの家族など重いテーマを扱ってますが、全体的にテンポが良いので、読みやすいです。謎もたいして深くないので、ミステリーというよりも家族愛の小説といったところでしょうか。読み終えて、家族って血の繋がりじゃないんだな、と感じました。 ただし、本文中は気取った感じの引用も多く辟易したりもしましたが、遺伝子の専門知識など、今まで知らない興味深いことも書かれていたので、雑学としても楽しめました。何となく村上春樹っぽい文体ですが、それよりも知識を詰め込み過ぎでギュウギュウな印象です。もうちょっと余裕があった方がいいかもしれません。 この作品は、世間では賛否両論で評価が分かれますが、私はまあまあ好きです。ちょっと現実離れした展開・矛盾など突っ込みどころも多々ありましたが、フィクションだからいいんじゃないでしょうか。あまり深く考えずに、雰囲気で読むのをおすすめします。
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