「食」にまつわるエッセイです
「食」にまつわるエッセイです。 著者は、果物が大好きで、夕食以外は基本的に、果物が主食なのだそうです。 そんな風に果物を一杯食べるから、こういった透明感のある文章が書けるのでしょうか。 硬い野草を食べてばかりいるウサギからすれば、人間の食べるレタスは、「なんてやわらかな!」食べ物なのでしょう、というのが印象的な本です。 みずみずしく、美しい文章で、食べ物の事を語られると、とても美味しそうで、自分は食べている訳じゃないのに、何だか嬉しくなってしまうのです。 この本で一番心に残ったのは、著者が、「私なら、断然鱈になりたい」と書いている所。 知性も品位もありそうで、身がほどける所もいいと…きっと著者は切り身でしか、鱈をご存知ないのでは、と。まさに「たらふく」な鱈のお腹は、ぽってりしていて、大きな口と言い、いかにも食いしん坊な感じのする魚なのにな。。上品で美味しいお魚だけどね、と私が感じた事です。 読みやすい文章で、楽しく読めました。消化不良にならずにさらさらと読める、素敵な本だと思います。
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