愛しても届かないの評価
愛しても届かないの感想
誰の心にも潜んでいるかもしれない。
女性の本能女性なら誰もが心の奥底に隠し持っているであろう嫉妬と執着が忠実に描かれている作品の一つだと思います。一生懸命働くことや一生懸命恋をする事、全てに対して最も人間らしく進撃に立ち向かう女性像は、ある意味、悪魔そのものだとも感じます。主人公 七々子に取り憑いた悪魔表向きは平然を装い笑顔を浮かべる彼女の真の裏側を、読者が一定の距離を保ちながら覗き見ているような感覚に陥ります。実際に体験した事のない出来事もどこかしら納得できてしまうと言うところが他の作品を含めても作者の強みであり魅力です。嫉妬に塗れ行き場を失った主人公 七々子の思いが、いつしか少しずつ形を変えていく様を作中で「時には自分さえも裏切ってしまう」行為と表現している辺りは特に、女性ならではの芯の強さを感じました。泥沼の中の美しさおそらく男性よりも女性の方が愛と恋の狭間を事細かく分解して線引きし決め事を作るのかもしれません。愛が...この感想を読む
ドロドロした恋愛ものです
好きになった彼には、彼女がいた。自分にも彼氏(尚人)がいるのに、彼(駿)を諦めきれない七々子がとった行動は、彼の彼女美咲に近づき、友達になる事だった。嘘を重ね、友達を陥れてまで、手に入れた恋の行方は…?という話です。正直、この彼(駿)が、それほど魅力的とは思えないけれど、恋ってそんなものなのかも、と思いました。こういうドロドロした、恋愛って、読むのも苦手で…主人公のあまりの自己中心ぶりに、辟易しました。でも、こういう人っているよね~とも思い…よくある話なのかもしれないですね。「愛しても届かない」っていう題、とてもぴったりだと思いました。届かない愛だからこそ、諦められないのかも、ですね。七々子のような人にとっては…
それでも手に入れたい人がいた……
一人の男性を手に入れたいため色々なものを捨てていく……主人公には彼氏がいます。ですが突然出会った他の男を好きになってしまいます。その男には彼女がいました。どうすればいいのか悩んだ主人公は、その彼女と友達になることにする。そこから一体どうなっていくかという内容です。一目惚れしてどうしようもなく好きになった人いるという思いだけで突っ走っていきます。時には嘘をつき、人を傷つけたりもします。ですが好きな人を手に入れるためなのです。好きな人のためなのです。この作品ではそういう思いがしっかりと伝わってきました。実際にありそうでなさそうでありそうな話です。良くも悪くも人間がしっかりと動いています。