穏やかな毎日の中にある発見 - やわらかなレタスの感想

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やわらかなレタス

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穏やかな毎日の中にある発見

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文章力
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ストーリー
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キャラクター
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演出
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人の本棚を見ることは、その人の頭の中をのぞき見すること とは、よく言われることだけれど 作者のエッセイを読むことは、その人の日常生活をのぞき見することに似ていると思う。 だから、私は作者にあったことはないけれど 果物が大好きなことや、お風呂に2時間入ることを日課にしていることを知っている。 知っているからこそ、そういう人が書く物語に惹かれてしまう。 江國さんの言葉は、とても味わいがあると思う。 このエッセイの中にある「果物、果物、果物!」などは ただでさえ果物好きな私は反射的に果物を買いに行きそうになるほど。 グルメリポーターのような表現はないのに とてもリアルに、おいしそうに食べ物が思い起こされる。 食べ物以外の事ももちろんあるのだけれど どれも味わい深い言葉で描かれていて、 本を書く人というのは、こんなに言葉を大切にして大事に扱っているんだ というのを知ることができる面白いエッセイです。

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「食」にまつわるエッセイです

「食」にまつわるエッセイです。著者は、果物が大好きで、夕食以外は基本的に、果物が主食なのだそうです。そんな風に果物を一杯食べるから、こういった透明感のある文章が書けるのでしょうか。硬い野草を食べてばかりいるウサギからすれば、人間の食べるレタスは、「なんてやわらかな!」食べ物なのでしょう、というのが印象的な本です。みずみずしく、美しい文章で、食べ物の事を語られると、とても美味しそうで、自分は食べている訳じゃないのに、何だか嬉しくなってしまうのです。この本で一番心に残ったのは、著者が、「私なら、断然鱈になりたい」と書いている所。知性も品位もありそうで、身がほどける所もいいと…きっと著者は切り身でしか、鱈をご存知ないのでは、と。まさに「たらふく」な鱈のお腹は、ぽってりしていて、大きな口と言い、いかにも食いしん坊な感じのする魚なのにな。。上品で美味しいお魚だけどね、と私が感じた事です。読みやす...この感想を読む

4.04.0
  • ぱきらぱきら
  • 153view
  • 441文字

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