運命の愛が最も美しく見える巻 - オルフェウスの窓の感想

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オルフェウスの窓

4.834.83
画力
4.50
ストーリー
5.00
キャラクター
4.83
設定
5.00
演出
5.00
感想数
3
読んだ人
3

運命の愛が最も美しく見える巻

5.05.0
画力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

オルフェウスの窓の愛の伝説によって魅かれあう主人公ユリウスと音楽学校の先輩でロシアの革命家であるクラウスの思いのたけ、純粋な愛の美しさが描かれる『オルフェウスの窓』の中でも屈指の名巻です。 クラウスはユリウスへの想いを断ち切りロシア革命運動に身を投じる決心をし、レーゲンスブルクを去りロシアに旅立とうとします。その情報をつかんだユリウスはクラウスに一目会うために、クラウスの乗っている汽車を馬で追いかけます。汽車に追いついたものの、クラウスの目の前で落馬してしまうユリウス。それを見たクラウスは汽車から飛び降りユリウスを助けます。そしてお互いの想いを確かめ合う二人。しかし激動のロシアには連れて行けないとユリウスを突き放すクラウス。 この概説はこの巻の前半部分だけですが、この部分だけで涙がこぼれる美しいシーンの連続です。ひたむきなユリウスの想いと、ユリウスを気づかってあえて突き放すクラウスの想いがクロスオーバーして読者に訴えかけます。ユリウスの立場でも、クラウスの立場でも気持ちがわかるゆえに哀しくなります。ここでの二人の想いと別れが、その後の二人の人生を決めてしまう運命的な巻です。 他にも重要な伏線があるのですが、ここは二人の想いと別れにひたすら涙したいです。

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他のレビュアーの感想・評価

10年後にもう一度読んでみたい作品です

時間、国を越えた愛の形池田理代子さんの作品が好きで何となく読んでみたらはまってしまった作品です。ベルサイユのばらもシリアスですが、その上をくるようなシリアスなお話です。オルフェウスの窓とは何か?まず、この物語ではとあるドイツ(レーゲンスブルグ)の聖セバスチャン音楽学校の1つも窓にまつわる言い伝えからはじまります。その言い伝えは、その窓からを通して出会った2人は恋に落ち、オルフェウスとエウリディケのように引き裂かれるというもの。そして、沢山の人がこの窓で出会い引き裂かれていきます。主人公のユリウス・フォン・アーレンスマイヤもその母も友達も…でも、みな悲しいだけの感情で亡くなっていないのが印象的でした。池田理代子さんの描く漫画では『男装の麗人』が登場するのが特徴ですが、この漫画でも例に漏れません。美しい男装の麗人である主人公のユリウスですが、ベルサイユのばらのオスカルとは違い性別が女性である...この感想を読む

4.54.5
  • ノンカロリーノンカロリー
  • 1887view
  • 2150文字
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