いじめ問題を様々な角度から見ることのできる一冊
今年一冊目に読もう!と決めて、一月一日にわたしが読んだ作品です。 正直に言ってしまえば、この決断は間違いでした。なぜなら、この小説がいじめという重いテーマを扱っていて、新年そうそうたいへん暗い気持ちになってしまったからです。 もちろん作品自体はまったく悪くありません。素晴らしいです。 いじめを受けて自殺してしまった友人の遺書に親友だったと書かれてしまった主人公の少年や、亡くなった少年の家族を中心に、ストーリーは進んでいきます。自分は彼のことを親友だなんて思っていなかった主人公は、戸惑いながらも少年が受けていたいじめや、遺族に向き合っていきます。 今でこそ、世間も、いじめについて広く取り上げるようになりましたが、一昔前までは見向きもされなかったのが実情です。いじめをしていた側だけでなく、それをただ傍観していた側の人間も批判されるべきであるというメッセージが込められているような気がしました。 いろんな立場にたって読める作品でした。
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