13ヵ月と13週と13日と満月の夜の評価
13ヵ月と13週と13日と満月の夜の感想
上質ファンタジー
面白かった! アレックス・シアラー作品の中では、もしかしたらこの本が一番好みかもしれない。一番考えさせられたのは、なんと言っても主人公がおばあさんに変身させられてしまうところではないだろうか。これまで普通に考えてもうまく想像できなかったことを、この本を読むことで疑似体験させられるかのような感覚。少女からいきなりなのだからそのギャップもかなりあるだろうなぁ。年を取るとこういうことが苦になるのか、というのがとてもリアルだった。ストーリー自体も言わずもがな面白く。設定が面白いし、ファンタジーとして上質だな、と。タイトルのネーミングセンスがまたいいな! と思った。
ちょっとブラックなファンタジー
児童書でありながら、大人が読んでも楽しめる作品だ。アレックスシアラーの本は、親子で読める本が多い。また、この小説はタイトルも秀逸である。最初、タイトルと装丁を見て、購入したぐらいだ。ストーリーは中身が入れ替わってしまう、ファンタジーチックなお話。年老いるということや、自分の時間の大切さに気づかされます。また、人は見かけではないんだということについて改めて考えた。どんでん返しもあり、読んでいて飽きることがない。ただ、老人にたいしての表現は少々、ひどいところがあると感じた。いろんな困難を乗り越えながらもハッピーエンドを迎え、読後感はとてもよい。