エイジのあらすじ/作品解説

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小説レビュー数 3,368件

エイジ

4.674.67
文章力
4.83
ストーリー
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キャラクター
5.00
設定
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演出
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感想数
3
読んだ人
9

エイジのあらすじ・作品解説

エイジは、1998年の重松清による小説作品。朝日新聞で連載され、その後朝日文庫、新潮文庫からも発行された。当時多発し始めていた少年犯罪に著者が着目し、書き上げた作品である。 東京近郊に住む中学2年生の少年・栄司は、成績優秀でバスケットボール部でも活躍していたが、成長痛により休部を余儀なくされ、どことなく身の入らない生活を送っていた。ある日、幾度となく犯行を繰り返していた通り魔が、とうとう逮捕された。犯人は中学生と聞き、興奮して友達たちと話していたが、その犯人はなんと、同じクラスの同級生だった…というストーリー。 作中では「マジ」など、今時の中学生らしい言葉遣いがリアルに再現されている。同級生の女の子へ抱いた恋心や、両親への思い、犯罪を犯してしまったクラスメイトへの複雑な気持ちなど、思春期の少年ならではの心象描写も細やかである。 翌年1999年の山本周五郎賞を受賞。2000年7月には、NHKでドラマ化もされた。

エイジの評価

総合評価
4.674.67
(3件)
文章力
4.834.83
ストーリー
4.334.33
キャラクター
5.005.00
設定
4.334.33
演出
4.334.33

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エイジの感想

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中学時代の自分に当てはめやすい作品

本当にリアルな中学生の日常あらすじに「少年のリアルな日常」とあるように、同じクラスの生徒が通り魔事件で逮捕されること以外は話の中に出てくる中学生活は本当に現実でも自身の中学時代に当てはめて思い出される状況やキャラクターばかりです。優等生のタモツ君のような存在はいつの時代もいますよね。達観している雰囲気を出し、エイジに「なんでB級のやつとつきあうの?」と言ってしまうあたりですね。あとはツカちゃんのような正義感強いけど表面は悪ぶっているガキ大将タイプですね。このキャラクターは現実世界で見かけるというよりはアニメで見かけますよね。エイジがそこまでダメなやつじゃないけどのび太君、ツカちゃんが正義感の強いガキ大将ジャイアン、その周りをちょろちょろしている中山君や海老沢君がスネ夫、タモツ君が性格の悪い出来杉君、相沢志穂が明るすぎるしずかちゃん、という風に考えていくとまるでドラえもんですね。ドラえも...この感想を読む

4.04.0
  • marinmarin
  • 429view
  • 2479文字
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エイジの登場キャラクター

高橋栄司

エイジの名言

我慢とか辛抱とか感情を抑えるとか、そういうものがプツンとキレるんじゃない。自分と相手とのつながりがわずらわしくなって断ち切ってしまうことが、「キレる」なんじゃないか。

高橋栄司

この小説は、もし中学の同級生が連続通り魔事件の犯人だったら、という仮定の元に書かれています。主人公のエイジ(高橋栄司)はその犯人が、どうしてキレてしまったのか、どうして暴力をふるってしまったのか、ずっと考えていました。そんなとき、現実の人間関係がどんどん煩わしくなり、何もかもが嫌になって、「キレる」ということの真意を悟ったのです。

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