東日本大震災後に刊行した貴重な作品!
東日本大震災後に出版した一冊普通の小説は、どの年代に出版したのか?などと意識しなくてもいいのですが、この「まゆみのマーチ」を出版したのは、あの東日本大震災後に出版された作品。作者である重松清氏は、この「まゆみのマーチ」の印税を義援金にしています。最後のあとがきにも、震災後に自分に何ができるのかなどを、考えながら、作られた短編作品集となっているので、とても興味深い一冊です。この短編が、なぜ重松清によって選ばれたのかを考えてみると、大きな社会によって動かされている人間なく、一つ一つの家族の悩みや苦しみ、人の持っている気にかかる事を、登場人物を通して丁寧に伝えているからだと思うのです。東日本大震災で、日本中の人の心が落ち込んだ時、重松清氏は、自分には一体何ができるのか?心が傷ついている日本人達に対して、良質な小説は癒しを与えること可能ということの証明をしてくれた作品です。傷ついた心を癒すため...この感想を読む
4.54.5
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