あまりにも退屈な男が見つけた最後の趣味
散歩者の憂鬱多分それは一種の精神病ででもあったのでしょう。郷田三郎という男はどんな遊びも面白くないのでした。親からの仕送りで生活が出来ていた男は金に困らないものの自分を満たしてくれる趣味がなくただ日々を空虚に過ごしていた。人が面白いと思う一通りの遊びも快楽も試してみたけれどどうもその男は満たされない、そんな男がある変人で天才の男に出会い犯罪というものに興味を持つ。でもそれもすぐに飽きてしまっていた男が新しく引っ越した下宿屋の真新しい部屋である発見をする。それから彼を楽しませるのは人の秘密を覗ける屋根裏の散歩となった…。主人公はどんなものも面白みを感じられず退屈すぎていっそ死のうかとさえ思ってしまうほどの変な男。江戸川乱歩の作品では変人が出て来ることが多いけれどこの郷田三郎という男も中々の変人。退屈すぎて死にたくなるとはどれだけ暇な男なのだとさえ思うこの男をのちに本当の犯罪者としてしまう...この感想を読む
4.54.5
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