ゴシック&ロリータ幻想劇場の評価
ゴシック&ロリータ幻想劇場の感想
毒の効いたゴスロリ風刺
ゴスロリファッションの本質を体現本作のテーマはゴシックロリータファッションであり、ゴシックといえば退廃や残酷、黒、といったキーワードがイメージされるもので、ロリータは空想、少女性やあどけなさ、白といったイメージが抱かれる。一見正反対に思えるそれらがファッションという体系において融合したものがゴスロリであり、本作はゴスロリファッション、ひいてはそれを好む者の心理が物語として表現されている。それが最も分かりやすいのは『巻頭歌』。エリザベス・カラーなるものを身につけたゴスロリ少女たちが次々と射殺され、やがてあっさりと人類は絶滅するというストーリーはまさに荒唐無稽で、それはゴスロリファッションがいかに地に足の着いていないファッションか、というものを体現している。この物語がハッピーエンドを迎えないのも、ゴシックロリータの雰囲気をとてもよく表していると思う。古風でダークなデザイン、少女性にしがみつ...この感想を読む