モニタールームのあらすじ・作品解説
モニタールームは山田悠介の小説。複数のモニターを見ているだけで月給100万円という仕事についた主人公が、この仕事に隠された謎に巻き込まれていくミステリー。 徳井正也は月給100万円の仕事を見つける。仕事の内容は刑務所で複数のモニターを監視し、一人の受刑者に食事を与えるだけというもの。だが、あるモニターに映し出された映像に正也は驚愕する。そこには4人の少年少女と一人の男性が生活する小さな村が映し出されていたが、その村は地雷が周囲を取り囲み、必要物資はヘリコプターで輸送されるという異常な環境に置かれていた。そして正也が食事を与える受刑者は、十数年前に交際相手を殺害して服役中の豊田聖子で、彼女の刑期はもうすぐ終わろうとしている。豊田にも地雷の村の様子は視聴可能な状態にしてあるのだが、正也は地雷の村に住む少年少女たちと豊田には接点があることに気づく。やがて彼は地雷の村、豊田、そしてモニターに仕組まれた謎を知ることになるのだった。
モニタールームの評価
モニタールームの感想
こんなのありか…
この本わ、『スイッチを押す時』の続きというか、別目線からの作品、つまり、続編となっています。まぁ、タイトル通り「モニタールーム」からの目線なんですけどね。(笑)私わ、そこが気に入りました!ヒーローもののアニメとか見てて、「これを敵目線で見たらどんなんだろう?」とか思ったことありませんか?私わよくあります!ゲームしてても、「相手こんなに大勢いるのに勝てないのかよ!おれなら勝てるわ!」とか思ったりします。そう!まさにその立場からの物語が楽しめる作品でした。タイトルだけをみても、『スイッチを押す時』と『モニタールーム』。つながりを感じないですよね。だから、このレビューを見た人だけでも!『スイッチを押す時』を先に見ることをおすすめします。私わそれで楽しんで読めました
いつもの理不尽ワールド
また例の理不尽一辺倒のパターンでした。ただの娯楽のために集められ、育てられ、死ぬように仕向けられる子供たち。その死に方も残酷です。いつものように、最後まで残った子にもやはり死が訪れる設定。どんなに頑張っても、もともと生き残れないようになっているゲームなのです。救いの手はさしのべられません。ただただ理不尽で残酷な話を書きたいだけなのでしょうか。そしてこの物語を面白いと思える人はいるんでしょうか。私にはこの物語の良い点は見つけられませんでした。最後には同作者の「スイッチ」という本に出てくるキャラクターが登場します。・・・どうやら話はつながっているようです。もしかしたらもっと先に、救いがあるのかもしれません。