ボトルネックの評価
ボトルネックの感想
自分の存在はボトルネックか否か
自分が存在しない世界というパラレルワールド第1章で、東尋坊にいたはずのリョウが金沢市で目が覚め、家に帰ると本来存在するはずのない、流産されたはずの姉サキ(ツユ)がいる。家に見知らぬ女性がいて、自分の言っていることがおかしい気がする、というところまで読んで、「またパラレルワールド系の話か。」という印象でした。目が覚めたら別の場所や世界にいて、自分が存在するはずの世界とは何か違う、というのは割とありきたりな話ですよね。ただ、流産したはずの姉が存在し、自分が存在しない世界とはそれ以外の家族構成や街並みなどが変わらないパラレルワールドというのは新鮮な気がしました。誰しもが「もし自分がいなかったら」という想像はしたことがありますよね。自分がいない世界はどうだったのだろう、自分がいてもいなくても世界はそんなには変わらないけど、変わるとしたら何がどう変わるのだろう、ということを考えたことがある人は多...この感想を読む
怖いよー!!!
パラレルワールド来ましたね!!この小説を読むと、何故かどうしてもポッキー回して食べたくなるっ。それはさておき、舞台は石川県金沢市。日本海に面したお米が美味しくて冬はとても寒い所です。関西では雪がまだでも、あっちでは牡丹雪が降ってたりします!食い気にやられていると落ちてしまいそうな海風陸風の東尋坊、私だったら耐えれる自信ないなぁ。日本海側の海岸って、そおいや断崖絶壁とかが多かったような。ノゾミは怖く無かったのだろうか?風がもし無くても怖くは無いんだろうか?予測だにつかなかったんかもしれんなぁ。。平行世界とこちらの世界とで時間の経過が不思議に思った。通学路の銀杏の木があったのにない、読み進めながらの違い探しが楽しかったです。あっちでこれないからあれくるんじゃないかな、とか勝手に予想してみたり。はじめは2つの世界を行き来しちゃうんかなーって思ってたんですが、そうきたか!ノゾミの世界がグッと重...この感想を読む
パラレルワールドへ迷い込んだ少年の話。
面白かったけれど、読むのが辛かった一冊。残酷な話に感じてしまった。主人公リョウが、迷い込んだパラレルワールド。自分が生まれなかったもうひとつの世界には、自分の代わりに死んだ姉サキがいる。サキと過ごすことによって、リョウは自分の今までの行動、自分の存在がことごとく否定される。ひどい家庭環境に翻弄されて、そのまま受け入れてきたリョウ。最後にリョウがどうしたのか、どちらの道を選んだのか描かれていない。サキとの出会いは残酷だけれど、それを乗り越えて自分らしく生きていってほしいと願ってしまった。この一冊、不安定な中学、高校時代に読まなくてよかったと心から思いました。