犬はどこだの評価
犬はどこだの感想
最後が怖い。
ほんわかとした印象を受けるタイトルが、良い意味で裏切ってくれました。これぞ推理小説といった一冊です。仕事を辞めた後のひきこもり生活から一発奮起、犬捜し専門の探偵事務所を開業した元銀行員、紺屋長一郎。初めての依頼は失踪人探し、そして古文書解読と犬捜しとは関係のないもの。高校の後輩だった半田平吉を助手に、そしてチャットのGENも迎えてストーリーが展開されていきます。後半からの伏線がどんどん回収される展開には惹きつけられました。最後にはありがちかなあと予想していた結末が、最後にはこうきたのかと裏切られました。けして後味の良いラストではなかったけれど、この本の魅力のひとつなんだろうなあと思えてしまいます。