冷たい校舎の時は止まるの評価
冷たい校舎の時は止まるについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
冷たい校舎の時は止まるの感想
青春ミステリーの新たな金字塔
大学受験を控えた高校3年生の同級生が、突然校舎の中に閉じ込められる。どうやら、同じ学年の同級生が自殺したことに関係がありそうだが、その自殺した同級生の名前がどうしても思い出せない・・・ひょっとしてこのメンバーの誰かが自殺したのではないか?まさか自分はもう死んでいるのではないか?と疑心暗鬼になりながらも、謎を解き校舎の外に出ようとする高校生たちのミステリー小説です。「校舎の中に閉じ込められる」というシチュエーションだけで、これから何が起こるんだろう?とわくわくさせられます。登場人物全員が、「自殺した同級生はだれか?」という謎を共通で解き明かそうとしながらも、閉ざされた空間・閉ざされた人間関係の中では、おのずと自分を見つめなおすことになります。隠していた自分の弱さや、気づかずにいた心の傷、誰かへの想いを自覚する場面は圧巻で、読み応え十分です。少し大げさに描きすぎ?と思うような、良くも悪くも...この感想を読む