権力とはそれを獲得した手段ではなく如何に行使したかにより正当化されるのだ。
パウル・フォン・オーベルシュタイン
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『銀河英雄伝説』はSF作家田中芳樹による宇宙を舞台としたSF小説であり彼の代表作の一つである。1982年にトクマ・ノベルズより第1巻が刊行され、1987年までに全10巻が書き下ろし刊行された長編小説であり、漫画やアニメ、ゲームなど様々なメディアミックスが展開されている。2011年から2014年にかけて舞台化され、松坂桃李や河村隆一といったキャストによって演じられた。 物語の舞台は西暦2801年を宇宙暦1年とした遠い未来。宇宙空間へと進出した人類は銀河系の中で2つの巨大国家に分かれ宇宙の覇権をめぐって戦争を繰り返していた。独裁者の統べる銀河帝国と民主主義を掲げ帝国に反旗を翻した自由惑星同盟との争いは150年に及び、劇的な変化のないまま戦況は泥沼化していた。しかし宇宙暦8世紀の末に両国にそれぞれ天才的な軍略家が現れたことで戦いは大きな転換点を迎え、この2人の英雄を中心に壮大なスケールで物語は展開していく。
ロイエンタールの反逆って雑なのか?を考察する何十年と語られている銀英伝ですが、今回はヤンでもなく、ラインハルトでもなく、ロイエンタールの反逆について考察してみます。本伝全10巻中、終幕間近の9巻で描かれるロイエンタールの反逆について、ネットで検索していただくとロイエンタールの行動に納得がいかない、あるいはそのような書き方をした作者田中芳樹への批判がわんさか出てきます。これについて、おそらく語られていないのでは?と思う結論を見出したので書かせていただきます。・雑とする根拠1:作品中でもっとも長いフリロイエンタールがいつか裏切るだろう、という仕込みは2巻で行われます。 貴族連合に勝利した主君ラインハルトから、「私を倒す自信と覚悟があるのなら、いつでも挑んできてかまわないぞ。」と言われるシーンです。ここで読者には「ああ、ロイエンタールとラインハルトはいつか袂を分かつんだ」と、刷り込まれますが、...この感想を読む
1997年だったか?、ノベルス発売から15周年を記念して出版されたのが徳間文庫版。それが初めて読んだ銀英伝だった。実のところこの垢抜けないタイトル(失礼)はどうも好きになれないが、中身は緻密で重厚だ。1000年以上先の宇宙が、物語の舞台になるため、人類が宇宙を開拓していく過程や、銀河帝国と自由惑星同盟が建国されるまでの歴史などにかなりのページが割かれている。そしてそこが、長いし密度が高いし盛り上がりに欠けるしで、挫折しそうになる。不思議なことに、全巻読了後にその部分を再度読むと、すらすら読めてしまうのだが。この巻には過去の歴史と、銀河帝国と自由惑星同盟に現れた二人の名将の登場が描かれている。敵より少数の兵で勝利を得る、銀河帝国の若く華麗な上級大将(20歳!)・ラインハルト。上司の負傷により指揮権を得て自由惑星同盟を惨敗から救う准将・ヤン(こちらも地位のわりに若い29歳)。全10巻のうちの1巻なので、まだ...この感想を読む
「銀河」、すなわち宇宙を舞台に、帝国軍と同盟軍がバトル……と書いてしまうと身も蓋もないが、SFに舞台を借りた三国志ともいえる本作。最初の数十ページは、現代から宇宙の発展、宇宙暦のスタートからの地球の衰退、帝国の歴史……など、まるで教科書を読んでいるような舞台説明が続く。ここを乗り切れるかどうか(正直読み飛ばしてもよいか)が、この後の「伝説」を楽しめるかどうかにかかっている。銀河帝国のラインハルトと自由惑星同盟のヤン・ウェンリー。この対照的な二人と、その周辺の人間が織りなす、一大叙事詩。まるで未来の人間が歴史書を読んでいるような感覚に浸れる大作のスタートです。
生年月日:帝国歴458年2月29日 性別:男 国籍:銀河帝国 所属:銀河帝国軍 性格:粗にして野だか卑にあらず ポリシー:人を褒めるときは大きな声で、悪口を言うときにはより大きな声で 特徴:髪の色はオレンジ、筋骨隆々とした胴体の上にやや不釣り合いな細面の顔が乗っている 特技:「帝国軍の呼吸する破壊衝動」とま...
ニックネーム:ジーク 生年月日:帝国歴467年1月14日 身長:190㎝ 性別:男 国籍:銀河帝国 所属:銀河帝国軍 性格:温和で人当たりがよい 特徴:鮮やかなルビー色の赤髪 特技:射撃 物語上での目的:ラインハルトの望みを叶えるために全面協力する
ニックネーム:金髪の孺子(きんぱつのこぞう) 生年月日:帝国歴467年宇宙歴776年3月14日 性別:男 国籍:銀河帝国 所属:銀河帝国軍 性格:旺盛な行動力と鋭い気質、無趣味でワーカホリック気味 特徴:豪奢な金髪と蒼氷色の瞳 好きな食べ物:(姉の作る)ケーキ 嫌いな食べ物:チシャ 物語上での目的:姉を取り戻し、宇宙...
パウル・フォン・オーベルシュタイン
主人公のラインハルトの親友が死に、ラインハルトがいない会議での発言。当時帝国は二分してあり、ラインハルトらは反体制派であった。
バグダッシュ大佐
同盟(共和主義者の国)で軍事クーデターが起き、バグダッシュはクーデター側に与していたが裏切り、ヤン・ウェンリー側に寝返った際の言葉
オリビエ・ポプラン
自分の敬愛する(?)上官以外の命令に従わなければならなくなったとき