重めな始まりだが
1997年だったか?、ノベルス発売から15周年を記念して出版されたのが徳間文庫版。それが初めて読んだ銀英伝だった。 実のところこの垢抜けないタイトル(失礼)はどうも好きになれないが、中身は緻密で重厚だ。 1000年以上先の宇宙が、物語の舞台になるため、人類が宇宙を開拓していく過程や、銀河帝国と自由惑星同盟が建国されるまでの歴史などにかなりのページが割かれている。 そしてそこが、長いし密度が高いし盛り上がりに欠けるしで、挫折しそうになる。 不思議なことに、全巻読了後にその部分を再度読むと、すらすら読めてしまうのだが。 この巻には過去の歴史と、銀河帝国と自由惑星同盟に現れた二人の名将の登場が描かれている。 敵より少数の兵で勝利を得る、銀河帝国の若く華麗な上級大将(20歳!)・ラインハルト。上司の負傷により指揮権を得て自由惑星同盟を惨敗から救う准将・ヤン(こちらも地位のわりに若い29歳)。 全10巻のうちの1巻なので、まだまだエンジンがかかり始めたばかりという内容だが、巻が進むごとに面白くなるので、是非読んで頂きたい。
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