重めな始まりだが - 銀河英雄伝説の感想

理解が深まる小説レビューサイト

小説レビュー数 3,368件

銀河英雄伝説

4.504.50
文章力
4.20
ストーリー
4.30
キャラクター
4.30
設定
4.40
演出
3.90
感想数
5
読んだ人
9

重めな始まりだが

4.54.5
文章力
4.5
ストーリー
4.5
キャラクター
4.0
設定
4.5
演出
4.0

1997年だったか?、ノベルス発売から15周年を記念して出版されたのが徳間文庫版。それが初めて読んだ銀英伝だった。 実のところこの垢抜けないタイトル(失礼)はどうも好きになれないが、中身は緻密で重厚だ。 1000年以上先の宇宙が、物語の舞台になるため、人類が宇宙を開拓していく過程や、銀河帝国と自由惑星同盟が建国されるまでの歴史などにかなりのページが割かれている。 そしてそこが、長いし密度が高いし盛り上がりに欠けるしで、挫折しそうになる。 不思議なことに、全巻読了後にその部分を再度読むと、すらすら読めてしまうのだが。 この巻には過去の歴史と、銀河帝国と自由惑星同盟に現れた二人の名将の登場が描かれている。 敵より少数の兵で勝利を得る、銀河帝国の若く華麗な上級大将(20歳!)・ラインハルト。上司の負傷により指揮権を得て自由惑星同盟を惨敗から救う准将・ヤン(こちらも地位のわりに若い29歳)。 全10巻のうちの1巻なので、まだまだエンジンがかかり始めたばかりという内容だが、巻が進むごとに面白くなるので、是非読んで頂きたい。

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

他のレビュアーの感想・評価

ロイエンタールの反逆を新解釈してみました

ロイエンタールの反逆って雑なのか?を考察する何十年と語られている銀英伝ですが、今回はヤンでもなく、ラインハルトでもなく、ロイエンタールの反逆について考察してみます。本伝全10巻中、終幕間近の9巻で描かれるロイエンタールの反逆について、ネットで検索していただくとロイエンタールの行動に納得がいかない、あるいはそのような書き方をした作者田中芳樹への批判がわんさか出てきます。これについて、おそらく語られていないのでは?と思う結論を見出したので書かせていただきます。・雑とする根拠1:作品中でもっとも長いフリロイエンタールがいつか裏切るだろう、という仕込みは2巻で行われます。 貴族連合に勝利した主君ラインハルトから、「私を倒す自信と覚悟があるのなら、いつでも挑んできてかまわないぞ。」と言われるシーンです。ここで読者には「ああ、ロイエンタールとラインハルトはいつか袂を分かつんだ」と、刷り込まれますが、...この感想を読む

4.04.0
  • ゆっきーmk-2ゆっきーmk-2
  • 755view
  • 2540文字
PICKUP

感想をもっと見る(5件)

関連するタグ

銀河英雄伝説を読んだ人はこんな小説も読んでいます

銀河英雄伝説が好きな人におすすめの小説

ページの先頭へ