生命もまた呪のひとつだからな。生命と呪がひとつということでなくてもよい。似ているということでどうだ。生命には、かたちなく、重さもなく、量もないー。呪にもまた、重さなく、量もないー。
安倍晴明
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今回はいつもの二人に加え、芦屋道満がよく出てきます。芦屋道満が主人公の話まであります。映画だと、この人は清明と敵対していましたが、本の中だと敵対という風ではないです。かといって仲良しでもないですが。ただ、今作ではちょっと違っていて、実は芦屋道満は根っからの悪い人というわけでもなく、他人に本当に興味がないわけでもなく、そう見えてしまうだけなのではないか、と思いました。そして、清明とも腐れ縁という言葉があうのかな、案外、いい関係なんじゃないかな、と思えます。そしてちょっと好きになります。いつも通りのいつものお話、でもちょっとずつ変化している。ついつい引き込まれていく話でもあります。
安倍晴明
屋敷で、友人の源博雅と酒を酌み交わしている時に、庭の花を見て、博雅が自然の命の儚さについて語った後に、晴明が発した言葉。
安倍晴明
下鴨神社の境内にある糺すの森で、橘為次殿に言い放った言葉
安倍晴明
安倍晴明が漸台女と織女の前で、「古今集」を見せた時の小野小町の一首。