空手道ビジネスマンクラス練馬支部の評価
空手道ビジネスマンクラス練馬支部の感想
作者の格闘に対する愛情が感じられます
夢枕獏さんと言えば、近年でこそ、アウトドア系のイメージもありますが、大多数のイメージとしては安倍晴明ブームの立役者、伝奇小説が得意ジャンルというものではないでしょうか。そんな作者の新境地として書かれた本作は、中年サラリーマンが一念発起して、自分の理想である空手に打ち込んでみたら…というシンプルなストーリーです。私がもし若い頃にこの小説に出会っていたら、きっと鼻で笑っていたであろうこの小説が、同じ年代として、しみじみと身を積まされてしまいました。自分の中年太りをしたお腹を見て、ため息をついているお父さん。がんばりましょうよ。この小説に影響されて、思わずダイエットを始めてしまったのでした。