クリスマス・キャロルのあらすじ/作品解説

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小説レビュー数 3,274件

クリスマス・キャロル

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文章力
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ストーリー
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キャラクター
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演出
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クリスマス・キャロルのあらすじ・作品解説

クリスマス・キャロルは、ヴィクトリア朝を代表するイギリスの文豪、チャールズ・ディケンズが1843年に出版した小説であり、「オリバー・ツイスト」や「ディヴィッド・コパフィールド」「二都物語」などとともに彼の代表作の一つとなった有名作品である。 ある年のクリススマス・イブの日に、冷酷な守銭奴の金貸しであるスクルージのもとへ7年前に亡くなった共同経営者のマーレーの亡霊が訪れ、彼の生き方について警告を発する。その夜スクルージのもとに3人の精霊が訪れ、過去・現代・未来の彼の姿を次々に見せていく、というストーリーである。 本作品は、クリスマスを舞台にしたクリスマスストーリーとして定番の物となっており、世界各国で多数の翻訳・出版がされて現代でも愛読される古典文学となっている。また、何度も実写やアニメーションなどで映画化がされたほか、舞台化などもされた。 日本では1926年に森田草平により翻訳され、以降「赤毛のアン」で有名な村岡花子による翻訳など多数の作家や翻訳家によるものが各出版社から刊行されている。

クリスマス・キャロルの評価

総合評価
4.834.83
(3件)
文章力
4.334.33
ストーリー
5.005.00
キャラクター
4.674.67
設定
5.005.00
演出
4.834.83

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クリスマス・キャロルの感想

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心温まるクリスマスの物語

物語の根底にあるクリスチャン的思想本作の物語の根底には、キリスト教的な思想があることがうかがえる。イエス・キリストの生誕を祝う日であるクリスマスがとても大事にされているという点はもちろん、主人公であるスクルージの甥が語る「クリスマスは親切な気持ちなって人を赦してやり、情け深くなる」という考え方も、またスクルージをたずねて寄付金を募った紳士の貧困者を助けたいという思いも、キリスト教でいう『赦し』であり、『隣人愛』である。またスクルージの前に現れた過去の幽霊の頭部の光は、どこか神の祝福を思わせる。過去の霊がその光を消そうとするスクルージ(人間)の手を罪ふかいと罵り、それを隠す帽子が人間の欲望が凝り固まってできたものだと言う、それらのことも、やはりキリスト教のイエスと罪深き人々の関係を彷彿とさせる。さらに現在の幽霊の言う「貧弱な食卓にこそ(現在の霊特製の、特別な)香味が必要」という台詞は、キ...この感想を読む

5.05.0
  • めるりんめるりん
  • 8view
  • 2097文字
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5.05.0
  • ウチワサボテンウチワサボテン
  • 12view
  • 2065文字

人として当たり前のこと

この作品を子供の頃に読んで、余りいい印象を抱かなかった、という人は多いかもしれない。キリスト教の用語と西洋独特の風習、イギリスの風土に基づいた事柄がたくさん出てくるので、読むのは少し難しい。ただ、ここに何が書かれているのかといえば、人間として当たり前に持っていたい『心』だ。『汝の隣人を愛せ』というまでもなく、自分本位に生きるのではなく相手のことを思いやる心、自分は自分ひとりで生きているのではなく周囲の人間に支えられてあるのだということを自覚すること、それが書かれている。舞台がクリスマスだが、西洋のクリスマスは日本のものとは違い、友人や家族と家に集まり、今年一年の無事を祝い、苦労を労い、来年もいい年であるようにと祈りを捧げる重要なイベントだ。間違っても日本のクリスマスを想像してはいけない。かと言って、日本では何に当たるのかと考えると難しい。お正月もお盆も、親戚で集まることなく、旅行に出か...この感想を読む

4.54.5
  • 臾豈臾豈
  • 47view
  • 610文字

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