私もお話を聴いたり、本を読んだりする時、いつも主人公になったつもりになってしまうの。だけど、そのつもりになれることがお話や本の素敵なところだと思うわ。
セーラ・クルー
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小公女は、アメリカの小説家バーネット・フランシス・ホジソン・エリザ著作による児童小説である。1886年に、雑誌セントニコラスに連載されていたものを単行本として出版し、アメリカをはじめ多くの国でその名が知られるようになった。 19世紀のイギリスを舞台に、資産家の父を持ち裕福だった7歳の少女セーラが、父の死をきっかけにミンチン女子学院という宿舎での生活が一変し、貧しさの中、その優しさと気高さで、幸せな生活を手に入れるまでの物語である。 日本では、若松賤子が雑誌で「セイラ・クルーの話」と題して連載を行っていたのが最初である。その後は「父帰る」の著作でも知られる菊池寛によって翻訳もされ、多くの会社から出版されている。 1917年には、アメリカで、メアリー・ピックフォードを主演にした映画も製作されている。 また、日本では、フジテレビ系列で放送されていた世界名作劇場で1985年1月6日から同年12月26日までアニメとして放送され、「85年厚生労働省児童福祉文化奨励賞」を受賞するなど高い評価も得た作品である。
資産家のお嬢さんだったセーラ・クルーは特別寄宿生として寄宿学校にいましたが、父親の死によって、学校の屋根裏部屋をあてがわれ、使用人扱いされるようになります。が、子供向けの小説だけあって、最後はハッピーエンド。アニメにもなって、たくさんの女の子たちが知っている有名なお話ですね。お父さんが亡くなり、今まで味わったことのない大変な生活をしたセーラに対してかわいそうだなとはもちろん思いました。それでも負けずに強く生きるセーラをえらいとも思いました。でもこの小説を読んでいて一番感じるのは、いつも「屋根裏部屋に住めるっていいなぁ」です。住んでみたら暑かったり寒かったりいろいろ大変だろうけど、屋根裏部屋に住むのって、昔から憧れです。
美人で優しくて、みんなに好かれているお金持ちの少女が、一転して無一文になり、それまでちやほやしていた大人たちが手の平を返したように冷遇するようになっても、変わらず明るく、優しく、前向きに生きていく物語です。そして、もちろん最後は素敵なハッピーエンド、少女は以前の幸せを取り戻します。そんな女の子なら誰でも一度は憧れる定番のストーリー展開は、決して嫌いではありません。でも、少しひねくれた小学生だった私は、主人公が『いい子ちゃん』過ぎるし、『苦しい時も前向きでいたら、絶対ハッピーエンドになるなんて夢物語』などと思ってしまい、それほど夢中になれませんでした。同じ、バーネットの作品なら、『秘密の花園』の方が好きです。でも、大人になってから考えると、逆境でも明るく、優しく、前向きでいることって、とても大切なことだなあとしみじみ思うようになりました。物語のような究極のハッピーエンドは無理でも、いつも...この感想を読む
何不自由ない生活をしていた主人公が、ある日突然絶望の淵に落とされる。少女が主人公なのにあまりにひどい展開だと思う。でも彼女は今まで自分に丁寧に接していた周りの人の手のひらを返したような冷遇にも決してひねくれることなく、今までの自分とまったく変わらないように常に礼儀正しく・前向きな態度でその不幸な境遇を乗り越えていくのだ。その唯一の慰めは、自分の想像力のみ。読んでいくうちに、彼女の豊かなイマジネーションとその面白さにどんどんはまってしまう。聞く人みんなが思わず引き込まれてしまう、というのもうなずける。いろんな意地悪にもめげなかった彼女に訪れる最後の逆転劇はなんともいえず爽快だ。
よみがな:せーら・くるー 年齢(作品時):7歳 性別:女 国籍:イギリス 住まい:イギリス 性格:心優しい性格 特徴:芯の強さを持つ 特技:英語以外にフランス語も話せる 物語上での目的:貧しい女の子を通して現代の世の中を考え直してほしい 別名:サラ、セアラ、サアラ
セーラ・クルー
セーラがみんなに本を読んであげていた時のお話。