最後のひと葉のあらすじ/作品解説

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最後のひと葉

4.504.50
文章力
4.50
ストーリー
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キャラクター
4.25
設定
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演出
4.50
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最後のひと葉のあらすじ・作品解説

最後のひと葉は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したアメリカの作家オー・ヘンリーの短編小説。病気で希望を失った若い画家の女性と、長年酒びたりの生活を続けてきた老画家のふれあいを描く。 芸術家が集まる古びたアパートにジョンジーとスーは住んでいた。二人とも画家を目指し、貧しいながらも製作活動を続けているのだが、ジョンジーは肺炎を患ってから生きる希望を失ってしまう。彼女のベッドからは窓の外に壁に這う枯れかけたツタの葉が見えたが、ジョンジーは友人のスーに、あのすべての葉が落ちたら自分も死ぬだろうと言い始める。 このアパートには絵を描かずに酒びたりの生活を続ける老画家、ベアマンがいた。彼の口癖は、いつかオレは傑作を描いてみせる、というものだった。そんな彼はジョンジーが病気を患い、生きる希望を枯れかけたツタの葉に見出していることを知る。その話を聞いてベアマンは彼女を嘲弄する。そしてその夜から激しい風雨が吹き始めるのだが、翌朝ジョンジーとスーは予想外のものを窓の外に見るのだった。

最後のひと葉の評価

総合評価
4.504.50
(2件)
文章力
4.504.50
ストーリー
4.504.50
キャラクター
4.254.25
設定
4.504.50
演出
4.504.50

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最後のひと葉の感想

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誰かのために生きるって幸せなこと

決して長い話でもないし、驚くようなどんでん返しがあるわけでもないし、奇想天外な展開があるわけでもないのに、忘れることのできない何かがあるお話です。若い画家が不治の病にかかり、ベッドわきの窓から外の壁にはっている蔦を眺めては、あの蔦の最後の一枚が落ちたら自分は死ぬだろうと言っています。事実、葉が散っていくごとに、容体は悪くなっていき、最後の1枚の葉が残されるだけとなります。そんな時に、よりによって嵐がやってきて、誰もが絶望的な気持ちで窓を開けると、そこにはなんと1枚の葉がしっかり残っているのです。それは実は、傑作を描くことができずどこか人生に投げやりだった老画家が、彼女のために嵐の中で描き上げたもので、彼はその時の無理がたたってなくなり、一方女性は生きる気力を取り戻します。それまで投げやりだった老人の思いやりが奇跡を起こし、老人は幸せそうに死んでいくのです。きっと奇跡は老人にも起きていた...この感想を読む

4.54.5
  • 月読三葉月読三葉
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