西の善き魔女のあらすじ・作品解説
西の善き魔女は荻原規子によるファンタジー小説であり、中央公論社のC★NOVELSファンタジアより1997年から出版された。本編全5巻、外伝3巻の計8巻の構成となっている。2001年、2004年の二度にわたり、新装版も刊行されている。また月刊コミックブレイドにて桃川春日子作画で漫画化されており、こちらは本編全7巻と外伝1巻、計8巻が刊行されている。2006年4月から6月まで、アニメ魂枠でアニメも放送された。 主人公はフィリエル・ディーというのびやかな性格の15歳の少女。女王制の国の北方、辺境の地セラフィールドで生まれ育った彼女だが、はじめての舞踏会の朝に幼馴染の少年ルーンから青い高貴な石のペンダントを手渡される。フィリエルの父が託したというそのペンダントがきっかけで、フィリエルの生活は一変し、女王争いに巻き込まれていく。フィリエルの成長だけでなく、少年ルーンとのすれ違う恋模様も楽しめる内容である。
西の善き魔女の評価
西の善き魔女の感想
不思議な世界の謎を知りたくなる冒険ファンタジー
中世ヨーロッパ風の世界観でありながら、なぜか私たちの良く知っている童話さえ禁忌となっている謎の世界を舞台にした、女の子たちが大いに活躍する冒険ファンタジーです。セラフィールドという高原の奥地に住んでいるのは天文台の塔の博士とその弟子ルーン、ホーリー家の夫妻と博士の娘フィリエルの4人だけです。フィリエルは15歳で、女王誕生祭のパーティーに行くのを楽しみにしているような普通の少女のはずでした。しかし、父親から突然渡された母の形見のネックレスをつけて、伯爵さまのお屋敷で開かれる舞踏会に行ったところ、伯爵家のお嬢様アデイルに失踪した王女エディリーンの娘だ指摘されてしまいます。おまけに、舞踏会から戻ると博士は失踪、ホーリーの旦那さんは自殺しており、博士の研究が異端とされるものだとわかります。しかも、その知識を狙っている謎の組織がルーンを連れ去ったことから、フィリエルは伯爵家の若君ユーシスの力を借...この感想を読む