ポセイドン・アドベンチャーのあらすじ/作品解説

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ポセイドン・アドベンチャーのあらすじ・作品解説

1972年公開、アメリカの海洋パニック映画である。原作はポール・ギャリコの同名小説で、本作を含め4回映画化されている。監督は「クリスマス・キャロル」「メテオ」のロナルド・ニーム。 大晦日にニューヨークを出港した巨大豪華客船”ポセイドン号”の乗客たちは、年越しパーティーに浮かれていたが、ハリソン船長だけは船主の命令で船底を軽くしていることを心配していたところ予感は的中し、津波で転覆した船内は阿鼻叫喚の地獄となった。が、スコット神父ら9名は、既に上部となった”船底”を目指すことを決意、様々な苦難を乗り越えてゆくが…。 リーダーとなるスコット神父を「スケアクロウ」のジーン・ハックマン、野卑な刑事マイクを「地上(ここ)より永遠に」のアーネスト・ボーグナイン、雑貨商ジェームズを「ハタリ!」のレッド・バトンズ、中年夫婦の優しい夫マニーを「酒とバラの日々」のジャック・アルバートソン、皆を救うため水中に身を投じるその夫人ベルを演じたシェリー・ウィンタースはゴールデングローブ賞の助演女優賞を獲得した。

ポセイドン・アドベンチャーの評価

総合評価
4.834.83
(3件)
映像
4.834.83
脚本
5.005.00
キャスト
4.834.83
音楽
4.674.67
演出
4.834.83

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ポセイドン・アドベンチャーの感想

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デッドオアアライブ!

旅客船の転覆事故本編で描かれている時代背景と、現代社会では、旅客船という言葉の意味や定義が違うのだと考えられます。現代社会において、旅客船での船旅は、一般的感覚として浸透していないのではないでしょうか。海外に旅行する交通手段であれば、もっともポピュラーな乗り物は飛行機です。一般的な感覚として、わざわざ旅客船に乗って、海外旅行に行くことを考えないのではないでしょうか。富裕層が、旅行を楽しむためのレジャーの一環として、旅客船の存在があるのだと考えられます。しかし、映画本編での時代背景では、旅客船の定義が違うと推測されるのです。ジャンボジェットのような大型航空機がなかった時代でしょうから、海外や遠出の旅をするのであれば、旅客船が一般的な交通手段だったと考えられるのです。すなわち、現代社会より身近なものであり、恐怖の感覚としても観客が考えるより、登場人物たちの恐怖は大きかったのだと考えられます...この感想を読む

5.05.0
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5.05.0
  • dreamerdreamer
  • 272view
  • 3088文字

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