海賊、南北分断、チェルノブイリ、巨大台風と全てを内包し、孤独な復讐者VS韓国特殊部隊の戦いを描いた 「タイフーン」
韓国映画界の人気俳優チャン・ドンゴンが、南北朝鮮への復讐に燃える海賊の首領に扮した超弩級のアクション巨編が、この「タイフーン」だ。「友へ/チング」以降、「チャンピオン」「トンケの蒼い空」と、どちらかというとスケールの小さい映画を撮ってきたクァク・キョンテク監督だが、この作品ではタイ、韓国、ロシアと舞台は国際的で、しかも陸・海・空で展開するアクションに挑んでいる。予告編を観た時の印象では、爆弾を積んだ貨物船の中で、ざんばら髪を振り乱したチャン・ドンゴンが、水浸しになりながらアクションに挑み、男泣き必至の海洋冒険映画のように感じたが、それはクライマックスまでおあずけで、そこへ辿り着くまでは、タイ、韓国、ロシアを股にかける神出鬼没の海賊を追いかける、韓国情報部員イ・ジョンジェの活躍を描いたスパイ活劇になっているのだ。実際に観てみて、正直、ここまで国際的なスケールのアクション大作映画になっている...この感想を読む
3.53.5
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