暗殺のあらすじ・作品解説
暗殺は1964年7月に公開された篠田正浩監督による豪快なチャンバラ時代劇である。 司馬遼太郎の小説「奇妙なり八郎」が原作となり、明治維新の火付け役ともなった清河八郎を、自信家で一癖も二癖もある策略家として個性派俳優丹羽徹郎が見事に演じている。 攘夷志士の先鋒だった清河八郎は、急に幕府側につき、浪士隊の結成を命ぜられる。浪士隊を率いて京に上る清河は、彼を疑う幕府が密かに送り込んだ剣客に付け狙われ、裏切り者として攘夷志士からも命を狙われ始めたが、その一方で清河の不可思議な行動に疑問を感じた佐々木は、野心の裏にある清河の本当の姿を知ることとなる。 本作品は篠山監督らしい背景やバックグラウンドも見応えがあり、時代劇に挑戦した監督の実験的な演出が随時に見られている。 佐々木役に木村巧、清河の妾役として岩下志麻が出演するなど、強烈な個性の俳優人が揃い、伝説の俳優佐田啓二が坂本竜馬役として特別出演し、数カットながらも重厚感ある演技で印象深いラストを飾っている。
暗殺の評価
暗殺の感想
篠田版チャンバラ時代劇!
原作は司馬遼太郎の時代劇。篠田正浩監督は東映時代劇に代表されるチャンバラを、見事に篠田流に描いています。町人の出身でありながらも閃く才能と、武術の力で野心を膨らます清河八郎(丹波哲郎)という主人公のキャラクター像がまず楽しい。清河自身が権力者になり、佐々木唯三郎(木村功)の刺客に狙われ斬られてゆく、ラスト・シークエンスのクライマックスの演出は、まさに見事というしかありません。カメラが刺客の眼となり、清河を捉え、チラリと隙を見せる瞬間のストップモーションの素晴らしさは、シャープな感覚でも定評のある篠田監督ならではのもの。このラストを観るだけでも、価値のある一本です。出演は他に、岩下志麻・岡田英次・佐田啓二・小沢栄太郎などが共演しています。
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