奇跡の人のあらすじ・作品解説
奇跡の人(原題:The miracle walker)は1962年に公開されたアメリカの伝記映画である。 3つの障害を克服した教育家・社会福祉活動家のヘレン・ケラーと家庭教師アリ・サリヴァンの記録を基にウィリアム・ギブスン自身が書いた舞台の同名作品を映画用に脚色。 「俺たちに明日はない」のアーサー・ペンがメガホンを取り、舞台版のキャストがそのまま同じ役で映画に出演している。 配給元はユナイテッド・アーティスツ(アメリカ)と東和(日本)で、日本での公開年月は1963年10月である。 アン・サリヴァンを演じたのは舞台女優として大活躍していたアン・バンクロフト、ヘレン・ケラーを演じたのは「明日になく」のパティ・デューク。 なお、この作品でアンとパティは1962年度アカデミー賞主演女優賞(アン)と助演女優賞(パティ)を受賞している。 KINE NOTEでも100点中/80点という非常に高い評価が得られている。
奇跡の人の評価
奇跡の人の感想
赤ん坊の時から闇と沈黙の世界で生きてきた獣のような少女に、言葉の存在を教えた奇跡の教師アニー・サリバンを描いた 「奇跡の人」
アーサー・ペン監督の「奇跡の人」における"奇跡の人"とは、「見えず・聞こえず・喋れない」という三重苦を背負いながら、立派な人になったヘレン・ケラー女史のことではなく、彼女に言葉というものを教え、知性を与えたアニー・サリバン先生のことなのです。この映画は、赤ん坊の目が見えていないこと、何も聞こえていないことに気付いた母親が、叫び声をあげるプロローグに続いて「ミラクル・ワーカー」というタイトルが出る。「奇跡のような仕事をした人」という意味なのだろうと思う。赤ん坊の時から闇と沈黙の世界で生きてきた獣のような少女に、言葉の存在を教えた奇跡の教師なのだ。光と音を奪われた世界に育つとは、いったい、どういうことなのだろう。想像もできない世界だ。触る、舐める、嗅ぐ------、触覚と嗅覚のみで生きられるのだろうか。人は人であることの多くを、見ることと聞くことに依存している。それは、知ることにつながり、学び、他...この感想を読む
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