エド・ウッドのあらすじ・作品解説
エド・ウッドは1995年に公開されたアメリカの白黒映画で、監督はティム・バートン、主な出演者はジョニー・デップ、サラ・ジェシカ・パーカーである。本作は実在した映画監督で「史上最低の映画監督」と呼ばれたエドワード・D・ウッド・ジュニアの黄金期が描かれた伝記的な作品である。 50年代のハリウッドを舞台に映画監督を夢見て働いていた若かりし青年エドは、とあるきっかけから、映画会社のプロデューサーを説得して、自身の処女作に、往年の俳優ではあるものの落ちぶれた薬物中毒のベラ・ルゴシを出演させる。しかしそのあまりの出来の悪さにプロデューサーは怒り、映画は地方上映されたのみで失敗に終わった。その後も資金繰りに苦労しながら映画製作を続けていくが評価は得られず、次第に酒におぼれていきつつも、映画を愛し続けた彼の生涯がユーモアを持って描かれている。 本作はアカデミー賞を始め、数々の賞にノミネートされ、助演男優賞やメイクアップ賞などを受賞している。 ティム・バートンはエド・ウッドの大ファンである。
エド・ウッドの評価
エド・ウッドの感想
創造的で個性的で、刺激的な作品
史上最低・最悪の監督の愉快な作品史上最低・最悪の監督と呼ばれたエド・ウッドの映画作り、資金集め、発想、楽天ぶりなどを愉快に描いています。ある意味めちゃくちゃ独創的(エド・ウッドも、この映画も)だと思います。エドが憧れの吸血鬼スター、ベラ・ルゴシと偶然会ったことで、彼を重宝し、彼にこだわった映画作りを展開していくのですが、これ、と思ったものはどんどんキャストに加え、そのアイディアはどんどん取り込み、パンパンパンと撮影を進めていく。(このバンバンバンぶり、軽さは笑える)「本当にいいのか、悪いのかわかっているんだろうか、この監督は」という客観的な懸念が起こるだろう雰囲気を見事に表現しています。案の定、いつも非難ごうごうでバッシングを受けるのですが、ルゴシの遺作となった「原子の子」が認められたところで物語が幕を閉じます。つまりは、やはりエド・ウッドは優秀な監督だったのだという証明のように。美し...この感想を読む