楽しそうに生きてれば、地球の重力なんてなくなる。
奥野正志
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重力ピエロは、2009年に公開された森淳一監督による作品である。 配給はアスミックエース社で、第1回仙台シネマ認定作品である。 この作品は、地味で冴えない兄、泉水(いずみ)と美男子で天才肌の弟、春(はる)という2人の兄弟が、突如起こる連続放火事件の謎を暴くべく行動を起こすのだが、次第に家族の謎や2人の辛い過去も露わになってくるという仙台市を中心とした物語になっている。 作中に出てくる数々の名言と、ミステリーらしからぬ温かい雰囲気が人気を博しているので、是非注目して見てみたい。 泉水役を演じる加瀬亮と春役を演じる岡田将生を筆頭に、吉高由里子、小日向文世、渡部篤郎などキャスト陣も豪華。 原作は伊坂幸太郎による同名の小説で、2003年に発行され、第129回直木賞候補作品、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作品、第1回本屋大賞ノミネート作品、2004年版このミステリーがすごい!第3位、など数々の話題を呼んでいる。
この映画、根本となっている内容はとても重いんです。連続放火事件にレイプ事件、実は繋がっているんです。母がレイプをされ生まれたのが弟の春、しかし両親は兄弟隔てなく愛情を注ぎ育てていく。母は数年前に死亡、兄弟と父の3人で生活をしていた。そんな時に連続放火事件が発生。それが春が清掃作業をしている近所ばかりだった。そしてそれと同時に母をレイプした男が街にいるという情報が。兄・泉水はその男と春の遺伝子を調べてしまう。そこには親子であるという証拠が…泉水は母をレイプし、そして弟を苦しめる男を殺そうとする。しかしその前に春がその男に手をかけようとしていた…見ていて何があっても家族の絆が強ければ乗り越えられるという気がしました。そしてそれを支え続けて父親の強さも感じられる作品でした。泣けるとかではないけれど、何か心にずしっとくる作品です。
望んだ悲劇なのかなと思いました。私が母親の立場なら弟を生めないです。いや、決して本人達は悲劇と思ってもなくて、丁寧に描かれた世界観がもう…伊坂さんすごいよなぁ…と思ってしまう作品というか。兄弟2人が考えに考えて出した結果が、良かったのか悪かったのか、何だかめちゃめちゃ考えさせられて、モヤっとして終わりました。だからなのか何なのか、すごく印象に残っている映画です。他の家族には無い才能を持っている弟のエピソード、少し嘘くさいですが父親の包み込む懐のでかさが、印象深い作品かなぁと思います。何だか、終わり方が、それでええの?って感じで、気になります。まだ続きがありそうな、そんな感じがする終わり方です。
伊坂幸太郎氏の原作も好きですが、この映画は主演2人、加瀬亮と岡田将生の透明感と作品が非常にマッチしていることで、とてもいいものになっていると思います。2人のお父さん役が小日向文世さんと言うのも違和感ないし、お母さんが鈴木京香さんというのもいいと思います。完全にキャスティングの勝利だと思います。加瀬さんが走るシーンがありますが、とても速くてかっこよかったですね。共演の吉高由里子さんも驚いていたようなことをどこかのインタビューで言っていました。ストーリーは原作と余り差がなかったように思います。主演の2人以外、それほど印象に残る映画ではなかったかもしれません。
よみがな:おくのただし 性別:男性 国籍:日本 住まい:他人の別荘だった物件 性格:のんきで陽気 ポリシー:暗い話も明るく 特徴:意外と芯が強い 価値観:暗い話も明るく 趣味:ミツバチを育てている 癖:うそをつくと唇を触る
奥野正志
泉たちがまだ子供の頃家族でサーカスを見に行った時のこと。危なっかしいピエロが空中ブランコにジャンプできるのかはらはらしてた泉たちだが、母は大丈夫という。その直後ピエロはジャンプに無事成功し、笑顔で手を振る。その後に、お父さんが言った言葉。