美しい詩は時に単純だ。
ジョン・キーティング
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いまを生きるは、1989年製作の、トム・シュルマン脚本、ピーターウィアー監督による、ワーナーブラザース映画である。原題は、「デッド・ポエッツ・ソサエティ」で、作中に教師が学生時代に作っていた会の名前として登場している。 この作品は、1959年のバーモントにある全寮制学院ウェルトンアカデミーを舞台に、同校のOBである1人の新任英語教師ジョン・キーティングが「いまを生きろ」という言葉と共に、厳格に教育されてきた学生たちに、詩に歌われている言葉のの魅力と自由に生きることの素晴らしさを説いていくというストーリーである。物語が進む過程で、教師に刺激を受けた学生たちがあらたに行動を起こしていくが、生徒の1人が命を絶つことで、教師や学生たちに思わぬ事態が訪れる。 1989年には第62回アカデミー賞で、トム・シュルマンが脚本賞に輝き、さらに、英語教師を演じたアメリカの俳優、故ロビン・ウィリアムズが主演男優賞にノミネートされている。また、日本でも、第47回読売映画広告賞の入賞など高い評価を得ている。
高校生の時に観た映画ですが、これを観て、教師になりたいなって思って目指すようになりました。 現実的かというと、そうではない気もします。ロビン・ウィリアムズみたいな先生は実際にはいないからです・・きっと。 そして、そういう先生がいたとしても、大抵は、現実を見て自分の人生を進んでいくと思います。 でも、みんな心のどこかで自分の本当にやりたいこと、自分の生きがいを見つけたいと思っていて、そういう本物を指示してくれる人を求めているのだと思います。 そういう意味では、ウィリアムズ先生は私たちの希望なのかもしれません。 詩もとてもいいです。全然きょうみがなかったけど、この映画を観た後、色々な人の詩を読むようになりました。 また、季節の映像がすごく幻想的で綺麗で引き込まれます。 あまり、斜めから観ないで、素直にあの若かったころの自分を思い出しながら純粋な気持ちで観たい映画です。
アメリカの学園ドラマのイメージとは異なる、ある種ヨーロッパや日本の学校と通じる問題がテーマとなっています。伝統ある名門校で、堅苦しい校則に縛られながら親と先生の期待の中で育っていく学生たち。その抑圧された自我が、一人の自由奔放で各自の生徒の人格と自主性を尊重する教師が赴任してきたことで変わります。「詩」の授業では、権威主義的なもったいぶった教科書の解説を破り捨て、自らの姿勢でもって詩を教えてみせます。そうした教育の中で各学生たちは自分たちの自我を取り戻していくも悲劇が起きます。その中で追放されようとした先生を擁護し、あえて学校側の抑圧に立ち上がったのは、自我を育てられた生徒たちでした。ただのハッピーエンドではありませんが、「教育問題」に関する普遍的jなテーマを含んでおり、個人的には非常に心を動かされました。
ストーリーの評価が高く、アカデミー賞の脚本賞をとっており、ナンシー・H・クラインバウムによってノベライズもされています。厳格な規則があり、全寮制の超エリート高校に、ロビン・ウィリアムズが演じる型破りな教師が新任してきます。生徒たちは厳格な規則や、親の期待、誰かに決められたレールの上で汲々として鬱屈した青春を過ごしていました。こういうことは実際に日本の進学校でもよく有り、私もそういう厳しめの学校に行っていたので、痛いほどに気持ちが分かりました。次第に先生に導かれて自由を望む様になるのですが、映画の最期は悲劇で終わります。それもリアリティのある話なのですが、映画の中のキャラクターへの迫り具合がすごいです。
ジョン・キーティング
国語の授業で宿題の自作詩を生徒に発表させ、その内の1人の生徒が「猫がシートに座った」という単純な詩を読み上げたところ、キーティング先生がかけた言葉
ジョン・キーティング
学校のホールでの授業で、教科書の「処女たちへ」の詩を生徒に読ませた後、この詩の意味についてキーティング先生が解説した解答。
ジョン・キーティング
真実の夢とは何なのかを生徒に対して語った言葉