いまを生きるの感想一覧
映画「いまを生きる」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
自分の人生を考えるきっかけとなった映画
高校生の時に観た映画ですが、これを観て、教師になりたいなって思って目指すようになりました。 現実的かというと、そうではない気もします。ロビン・ウィリアムズみたいな先生は実際にはいないからです・・きっと。 そして、そういう先生がいたとしても、大抵は、現実を見て自分の人生を進んでいくと思います。 でも、みんな心のどこかで自分の本当にやりたいこと、自分の生きがいを見つけたいと思っていて、そういう本物を指示してくれる人を求めているのだと思います。 そういう意味では、ウィリアムズ先生は私たちの希望なのかもしれません。 詩もとてもいいです。全然きょうみがなかったけど、この映画を観た後、色々な人の詩を読むようになりました。 また、季節の映像がすごく幻想的で綺麗で引き込まれます。 あまり、斜めから観ないで、素直にあの若かったころの自分を思い出しながら純粋な気持ちで観たい映画です。
閉鎖的な学園の中の少年の成長
アメリカの学園ドラマのイメージとは異なる、ある種ヨーロッパや日本の学校と通じる問題がテーマとなっています。伝統ある名門校で、堅苦しい校則に縛られながら親と先生の期待の中で育っていく学生たち。その抑圧された自我が、一人の自由奔放で各自の生徒の人格と自主性を尊重する教師が赴任してきたことで変わります。「詩」の授業では、権威主義的なもったいぶった教科書の解説を破り捨て、自らの姿勢でもって詩を教えてみせます。そうした教育の中で各学生たちは自分たちの自我を取り戻していくも悲劇が起きます。その中で追放されようとした先生を擁護し、あえて学校側の抑圧に立ち上がったのは、自我を育てられた生徒たちでした。ただのハッピーエンドではありませんが、「教育問題」に関する普遍的jなテーマを含んでおり、個人的には非常に心を動かされました。
日本の方が実感しやすい話かも
ストーリーの評価が高く、アカデミー賞の脚本賞をとっており、ナンシー・H・クラインバウムによってノベライズもされています。厳格な規則があり、全寮制の超エリート高校に、ロビン・ウィリアムズが演じる型破りな教師が新任してきます。生徒たちは厳格な規則や、親の期待、誰かに決められたレールの上で汲々として鬱屈した青春を過ごしていました。こういうことは実際に日本の進学校でもよく有り、私もそういう厳しめの学校に行っていたので、痛いほどに気持ちが分かりました。次第に先生に導かれて自由を望む様になるのですが、映画の最期は悲劇で終わります。それもリアリティのある話なのですが、映画の中のキャラクターへの迫り具合がすごいです。
死せる詩人の会
ロビン・ウィリアムズが型破りな教師を演じた、80年代の青春映画です、舞台は厳格な全寮制の高校です。そんな学校へキーティングという教師が赴任してきて、生徒たちに堅苦しく難しい詩の教科書を破り捨てさせ、彼らに詩の素晴らしさ、人生の素晴らしさを教えていきます。しかしやはりそれをよく思わない大人が居て、演劇のよさに目覚めた生徒が、父親に理解されないことを苦にして拳銃自殺してしまいます。そこを生きて、自分の意志を貫くことが、キーティングの教えだったのではないのか、そう思ってしまいますが、やはり悲しかったです。若い頃のイーサン・ホークの気弱で繊細な感じがとてもいいのと、ロビン・ウィリアムズにこういう役を演じさせたら、右に出るものはいないと思います。