ブレア・ウィッチ・プロジェクトのあらすじ・作品解説
オカルト伝説がある森に取材に行った学生が遭遇する恐怖を描いたアメリカのモキュメンタリー・ホラー映画。 映画の公開は1999年だが、事前にWebの展開やTV特番「Curse of the Blair Witch」で信憑性を上げるといった仕掛けがあったため、6万ドルの低予算で全世界興行収入2億4050万ドルの大ヒットとなる。 監督は「死霊の棲む森」のダニエル・マイリックと「V/H/S ネクストレベル(A RIDE IN THE PARK)」のエドゥアルド・サンチェスで、カンヌ国際映画祭のユース賞、インディペンデント・スピリット賞の新人作品賞を獲得した。 冒頭”本作は1994年初冬にバーキッツヴィルで行方不明となった映画学科の大学生3人の遺留品のフィルムである”と注釈が入る。その森には黒魔術などにまつわる”ブレア・ウィッチの伝説”があり、そのドキュメンタリー制作のため、女性監督のヘザー、録音担当のジョシュ、撮影担当のマイクらは森に入るが…。 ちなみに、主演の3人はすべて新人である。
ブレア・ウィッチ・プロジェクトの評価
ブレア・ウィッチ・プロジェクトの感想
話題になった映画でした
この映画が、フェイクドキュメンタリーの先駆けだったのでしょうか。ずいぶん話題になったのでレンタルで見ました。ハンディカムで撮影されたとか、斬新なアイディアではあったと思いますが、ちょっとアイディア勝負に走りすぎた感がある気はします。斬新だけど、見ていて面白いとはあまり思いませんでした。あちこちで言われるほど、カメラの手ブレで気分が悪くなるとかそんなことはありませんでしたが、それほど怖くもなかったし、言われるほどではなかったなと思います。多分、映画を全部観るより、ジャケットの方が一目見て怖いです。見たくなる映画と言うより、自分たちも撮ってみたいと思わせてくれるような映画だったかもしれませんね。これ、自分でも撮れるかも、ってちょっと思った時期もありました。
アイデアがよかった。
ドキュメンタリー風につくられた作品として、とてもよくできていると思います。何より、ホラー映画としてのアイデアが面白かったです。しばらくは、映画として制作されたものだよな、リアルじゃないよなと思ってしまったほどいい仕上がりになっていると思います。この作品から、ホラー映画でドキュメンタリー風な作り方が流行ってきたように思います。(以前にもあったかもしれませんが)それくらい印象的な演出だったのでしょう。物語敵にはあんまり筋がないというか、登場人物がけんかを始めるところでは、「私ならひっぱたいてる。」と思ったほどイライラしましたが、それくらい引き込まれてしまったということだろうと思います。
ネタバレ注意
魔女伝説をテーマにしたドキュメンタリー映画の撮影のため森に入っていった学生3人が消息を絶ち、それから1年後に彼らが撮影したと思われる映像が発見される。これらの映像を編集し再構成したものが、この映画として使われています。という、設定で展開されていくいわゆるモキュメンタリー映画というやつの一つなのですが、この映画は、実際に話題になった当時観たかどうかで評価が大きくかわるものとなります。発表当時は、かなりの情報統制がなされていたようで、カンヌだかの賞を取った後にも、撮影者不在を貫いていたくらいの徹底ぶりでした。映画単体ではなく、宣伝の手法も一つに合わさった傑作と言えるのではないでしょうか。低予算ながらも大成功したことによって、随分とここからモキュメンタリー系が増えていったようにも感じますが、基本的に映像が悪く手振れのひどいこの手の映画は映像作品としては歓迎したくはないですね。この感想を読む