繰り言は墓穴に入っていから蛆に聞かせろ
鬼郎丸
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新世界よりは、同名小説(貴志祐介作)をアニメ化した作品で、主人公(渡辺早季)の年齢が、12歳、14歳、26歳と変化する三部構成である。初回放送は、テレビ朝日系列で2012年10月から2013年3月の半年間、全25話で放送された。原作が日本SF大賞を受賞した大作小説である事から、ストーリーに関しての評価が国内外で高く、「外国人記者が選ぶ、日本のテレビアニメトップ30(第18位)」にも、選ばれている。 大まかなあらすじは、呪力と呼ばれる特殊能力を人が当たり前のように使用できる1000年後の日本、呪力を学ぶ学校に、主人公渡辺早季を含む5人の少年少女がいた。渡辺早季とその仲間達が12歳の時、学校の課題で外出中、偶然、先代文明の遺産と呼ばれるミノシロモドキと出会う、このミノシロモドキこそ、先代文明の記録を宿す図書館で、早季達は禁断の歴史を知る事になる。禁断の歴史を知った事で早季達の日常は、少しづつ壊れ始めるのであった。メディアミックス展開として、漫画版が別冊少年マガジンに掲載されたのである。
人がもし「超能力」を全員持っていたとしたら、それはどのような世界になるだろうか。人々が「呪力」と呼ばれる超能力を持っている1000年後の未来を舞台にした今作。主人公・早季が呪力の秘密、血塗られた歴史と凄惨な事件に巻き込まれ、翻弄されていく姿を描いている。この世界で呪力は生活の基盤とも言っていいほどに発達しており、私たちが住む現実世界でインチキ扱いされている超能力が当たり前のように生活を円滑に回しているのだ。まるで電気や水道のように当たり前の如く。しかし「力」は人の心を歪ませる。平和で円滑に回されていた世界は、社会に亀裂を生じさせる可能性を持つ子供を秘密裏に裏で処理(=殺害)することで平和をかろうじて保てていたのだ。そして周りの子供たちは記憶を改変させ、何も知らずにふつうに過ごしているのだ。異常な社会体制は、現代の私たちにも通ずるところがあるだろう。考えてみれば末恐ろしいことである。大人たち...この感想を読む
架空の未来の話がベースになっています。だいたい今から1000年後の世界。高いビルやハイテクな乗り物が沢山走ってる未来ではない。素朴でどこか懐かしい昔の日本のような世界。みんな昔ながらの生活をしているのか?そういう訳ではない。生活基盤は昔ながらの日本でも、彼らには現在の私達にはないものを持っていた。それが呪力。超能力だ。1000年後の世界に生きる人間の全てがこの呪力という超能力を必ず持っている。それを学校に通いながらコントロールすることを学んでいくのだ。この世界の人間の人口は非常に少ない。その代わり、バケネズミと呼ばれる二足歩行で言葉が話せる獣が存在した。彼らは種族ごとにコロニーを持ち、女王を崇め生きていた。だか、人間に管理されながら。彼らが人間に逆らうものならば、コロリーごと呪力で消されてしまうなんてこともあったのだ。主人公のサキはなんの疑問も持たぬまま、この世界を生き、全人学級と呼ば...この感想を読む
この作品は、小説原作の作品で、主人公が14歳・26歳・36歳の時の頃のストーリーに分かれています。いったん引き込まれると、最後まで先が読めず、一気に最後まで見たくなる作品です。この世界では、人類は「呪力」と呼ばれる超能力を身につけ、その他の動物たちから畏怖の存在として、敬われています。しかし、その呪力もあまりに強すぎると、密かに殺されてしまうのです。それは、17歳まではまだ人として扱われないためです。17歳未満のものなら、殺されても文句は言えません。ここには、ある恐ろしい事実が隠されています。ネタバレしてしまうと、面白くないので、そこは見てのお楽しみです。ちなみに、この作品を視聴した人の間では「ボノボる」という言葉が流行りました。これは、ボノボという猿の性的触れ合いにより精神を安定させるという性質を設定に組みこんでいるためです。なかなか面白い設定で、これは異性間だけでなく、同性間でも行われるもの...この感想を読む
鬼郎丸
主人公が敵を倒す機会を逃してしまった。それは、一度しか使えないにもかかわらず、仲間を助けるために。その後追い詰められ、洞窟の中で身を隠している最中、主人公は後悔していることを漏らす。それに対して、奇狼丸が言った言葉です。「諦るな」や「後悔するな」ということをより仮言的に表現しており、好きになりました。