千夜一夜物語のあらすじ・作品解説
千夜一夜物語は、1969年6月14日に公開された日本の劇場版アニメ作品である。 原作は「アラビアンナイト」とも呼ばれているアラビア文学の古典。その小説を元に、原案・総指揮を漫画家の手塚治虫が担当して、世界に通用するアニメ超大作として制作された。この作品は、日本初の大人のためのアニメーション映画で、アニメラマの第1作にあたる作品である。 また、美術監督・キャラクターデザインはアンパンマンなどで知られるやなせたかしが担当している。 この作品は、バグダッドの貧乏な水売りの青年アルディンが、奴隷市場で売られていた美女のミリアムを見初めて、大竜巻のどさくさにまぎれて彼女を連れ去ったことから始まるアルディンの波乱万丈な人生と冒険を描いたアニメである。 このアニメの声優陣は豪華なメンバーで、青島幸男や岸田今日子などの他、一言出演として作家の遠藤周作や吉行淳之介、小松左京などの有名作家などが出演していた。 この作品は、単巻のDVDと他のアニメラマとセットになったDVD-BOXが発売されている。
千夜一夜物語の評価
千夜一夜物語の感想
日本最古の大人向けアニメ
アニメなのでソフトな表現何気なしに観始めましたが、振り返って考えてみると過激な題材なのではないでしょうか。時代背景においても奴隷や身売りの表現があり、大人向けの内容であったことは明らかのように思います。ただし、表現や描写は、現実をリアルに描いたものではなく、グロテスクな部分は抑えられたものではなかったでしょうか。性的な表現、描写もありましたが、抽象的に描かれている部分は、グロテスクにならないように抑えた制作側の意図を明確に感じられるところではないでしょうか。しかし、アニメという媒体で、性的な表現・描写を用いたことは、当時のアニメイメージから考えると斬新な作品だったと推測できます。普通に見終え、振り返りを何もしないとそのまま終わってしまう作品です。制作スタッフの意図するところは何だったのか、どんなメッセージ性を込めたのだろう、と考えると深みが増すアニメ作品だと思います。逆に、振り返ろうと...この感想を読む