いかんともしがたい気持ちになります。
題名の意味は本編に出てきます。「なるほど、シャレがきいてるやん」と納得。 短編小説ですが、登場人物は全編でつながっています。そして、ほとんどがエロ描写! 引きこもりフリーライター、風俗スカウトマン、デブ専門裏DVD女優兼テープリライターなど、社会からはみ出し気味な人々が主人公です。 性欲、現代の裏社会などドロドロした部分が軽快に書かれてますが、主人公たちに救いをのべることは一切ありません。あまりのリアルさ(ある意味グロテスク)にめまいがしました。そして、各編の主人公の悲惨な終わり方にはいたたまれない気持ちになりましたが、最終編ではちょっとだけ救われました。 読み終えて、現代の格差社会をまのあたりにして、ずーーんとした気分になり、 「ちょっと道を外すと自分もこーなってたのか、それとも、これからこうなっちゃうのか?」 と、いかんともしがたい気持ちでいっぱいになった本です。
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