奥田英朗ファンに是非。
どういう経緯でこの本に出合ったのかはよく覚えていませんが、奥田英朗氏の本を1冊も読んだことのなかった私が、初めて手にとった奥田作品でした。 内容は簡単にいえば短編集です。 しかし、ただの短編集ではなく、登場する人物すべてにスポットライトを当てた短編が収録されていて、最終的にみんな繋がっている・・・すごく複雑な構成に驚いた覚えがあります。 人間の憎悪や欲望といったドロドロとした感情を、率直に見つめてコミカルに描いている作品だと思います。 それから、エロい描写の多いことにびっくり。 これは子供には読ませられない、大人の小説ですね。 他人から見て幸せに見える人も、本人からしてみれば結局は不幸であったりするかもしれない・・・そんなことを感じさせてくれる作品だと思います。 私個人的には、すごく面白かったです。 この後、奥田氏の小説を数冊拝読させて頂いたのですが、この「ララピポ」は奥田作品初心者には不向きな作品だったのかもしれないと思いました。 2~3冊、奥田作品を読んだ後に読むには、良い本だと思います。
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