お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか
日下部樹
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植物図鑑は、有川浩によるライトノベル。2009年に角川書店より発行された。 角川書店のケータイ小説サイト「小説屋sari-sari」にて連載され、のちに「花とゆめ文系少女」にて漫画化もされた。 主人公・さやかは、26歳のOL。飲み会から帰っていた夜、行き倒れの男・イツキと出会った。イツキのとびぬけた料理の腕前に胃袋を奪われたさやかは、去っていこうとするイツキを引き留め、同棲を始める。並外れた野草の知識を持ち、また同居人としてイツキに気遣われるうちに、さやかは恋愛感情を抱き始める…というストーリー。 恋愛小説の評価が高い有川作品の中でも、特に人気のある小説で、雑誌「ダ・ヴィンチ」内での有川浩の「好きなカップルランキング」で、主人公カップルは2位にランクインしている。 概要として「道草恋愛小説」と呼ばれるこの作品は、主にイツキが作る、山菜や野草を使った料理が数多く登場する。巻末にはレシピも収録されるなど、ライトノベルの枠にとどまらない恋愛小説である。
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?咬みません。躾のできたよい子です」撃沈です。イケメンが目の前に落ちていたら、拾ってしまいたい!!・・もう有川ワールドにはまりまくりの一冊でした!年甲斐もなく、どキュンキュン。嵐の二宮君で妄想しながら読み進めました(笑)植物に精通している家事も料理もできるちょっとイケメン。まさにイツキは理想の男。野草採りを通して少しずつ近づいていく二人の距離が、なんとも可愛らしく微笑ましくもありもどかしい。プロローグで別れがくることを示唆されてので、二人が甘くなっていくほどに切なくなったけれど、最後はハッピーエンドでよかった!!美味しそうな食事の場面が沢山出てきて、それがまた美味しそ!、植物と恋愛を絡めてこんな物語にしてしまう有川先生ってほんと天才。巻末のレシピが嬉しいです。
会社からの帰りに行き倒れた男性、イツキを見つけたOL、さやか。イツキの一言から、犬を拾うかのようにイツキを拾って一緒に生活を始めたさやか。イツキという名前以外を知らないのに一緒に暮らすうちに、だんだんと惹かれていくさやか。植物オタクのイツキに感化され野草を探しに出るというデートを重ねながら二人の愛情も育てていく、という変わった状況ながらその二人の行動や関係が微笑ましい。そして、いかにも草食男子なイツキの時々発する草食らしからぬ意外な一言に女子は、絶対やられてしまうと思う。やはり、ここは有川作品。どんなテーマでも胸キュンな話になってしまう。女子にはど真ん中な恋愛小説。
有川浩作品。『図書館戦争』並みの恋愛を求めて読み始める。タイトルは相変わらず謎(?)だが、女子が大好きな青春ど真ん中の恋愛小説。普通の女性がひょんなことから謎の男を拾い、同棲生活が始まる。植物を通して2人の交流は深まり結ばれるが、約一年の同棲生活は、ある日唐突に終わりを迎える。更に一年後に再会。そしてハッピーエンド。野草を見つけに行くというデートが、現代っぽくなくてとても良い。2人の間に流れる穏やかな時間が大変爽やかだ。草食の彼が時折口にする、肉食の台詞にズキュンとやられた。ドロドロした恋愛、死が纏わりつく恋愛小説に疲れた方へ、お勧め。
よみがな:くさかべ いつき 生年月日:3月1日 年齢(作品時):26歳 星座:魚座 性別:男性 国籍:日本 住まい:高校・大学と放浪癖があったが、さやかと出会って同居 所属:元華道家長男、現在大学教授の助手 性格:生活費のやりくりがうまい神経質な部分があるが、料理は分量を計らず作る(美味) 趣味:自然に生えてい...
よみがな:こうの さやか 生年月日:8月15日 年齢(作品時):26歳 星座:獅子座 性別:女性 国籍:日本 住まい:最寄駅から程近い新婚向けマンション1階 性格:形から入るタイプ、理不尽な事もため込む 趣味:樹に会ってから、雑草を使った料理を食べる・調べる 好きな食べ物:樹の作る雑草を使った料理
よみがな:たけざわようへい ニックネーム:竹沢 年齢(作品時):28歳ぐらい 所属:サヤカの会社の営業課 性格:憎めないキャラ 特徴:酔うと送り狼になる 価値観:料理ができる女の子が好き 物語上での目的:サヤカの事が気になっている 主人公との関係:会社の同僚 日常:毎日お弁当を買って食べている
日下部樹
まだまだ夜が凍りつく、冬終わりかけの休日前夜。 主人公がほろ酔い加減で帰り道をたどり、マンションのポーチに近づいたとき、ポーチの植え込みに放置してある大きなゴミ袋が捨ててあった。 ゴミ袋に歩み寄ると、遠目にゴミ袋と見えたものは、人間だったのである。 主人公はそっと腕を伸ばして人指し指で男の頬をついた。その刺激で男はうっすら目を開けた時の一言。
日下部樹
杏奈ちゃんに子供と一緒で大人だって逃げたりずるいこともするという話をしているシーン
日下部樹
ヒロインのさやかがベランダに生えている草のことを雑草と呼んだ時にイツキが言った言葉。