あたたかなパン
幸せというのはどういうことなのか、定義づけるのは難しいが、この作品には少なくとも一つの形が示されている気がする。 北海道の小さな街でパンカフェ「マーニ」を営む夫婦。旦那さんがパンを焼き奥さんがそれに合うコーヒーを入れる。そのカフェにやってくるいろんなお客さんと夫婦の交流の物語である。 互いをくん付けさん付けで呼び合う仲の夫婦だが、その距離感が愛おしい。けして他人行儀なのではなく、お互いを尊重し合った結果の流れのように感じ取れるからだ。お互いを尊重し、助け合い、そして嬉しいことも悲しいこともお互いに分けあって、めまぐるしく流れる時間の中で変わらずに居続けること。それは簡単そうに見えて実は物凄く大変なことだ。そこが、この作品のキーポイントのように思える。 主役の二人からにじみ出る幸せ感と優しさが、見ているこっちまでほんわかさせてくれるので、疲れているときの気分転換などに見るといいかも知れない。
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