人間の本当の心を表現しているアニメ
兄弟の性格の違いが顕著に現れている
無限のリヴァイアスのアニメには、 兄が主人公であり、 主人公に次ぐサブキャラクターとして弟がいます。一見、主人公の方がすごい才能を持ち合わせてるようにも思われますが、この作品はメッセージ性が強く、ごく一般なありふれた兄貴像を目線に描かれている作品です。そのため、兄はごく普通の兄であり、どちらかといえば弟の方が才能を持ち合わせている作品です。 兄の部屋は、整理整頓が行き届いている姿がある一方、弟の部屋は、部屋が散らかっている姿があります。アニメを抜きにして、一般の家庭でも、兄は、兄として育つ中で、しっかりとしなければならない思いが芽生えやすくもあるでしょう。弟は、我慢する姿もほとんどなく自由気ままに育てる傾向も高く、その表現が強く現れているアニメだと感じます。この兄弟は実は仲が悪く、弟は兄の姿に対して、 周りの言いなり、良い子ちゃんぶって、自分を持たない人間として兄に不満を抱いています。ごく一般的に、ある家庭の中で、相手の見えない心を上手く表現化させているアニメだと感じます。カインコンプレックスと呼ばれる言葉がありますが、兄が弟に不満を抱くカインコンプレックスでは無く、逆のパターンとして、弟の方が不満を抱いている様にも思われます。性格が違うにも関わらず、兄弟として共通する点も描かれる中、そこもしっかりと押さえているでしょう。
閉鎖的な空間で起きる、人間の本性
一般的にアニメとは、みんなが憧れる様な演出として描かれる場合もあるでしょう。ロボットが出てくるアニメなどは、スポンサーガおもちゃメーカーなどもあり、主人公がかっこよくロボットを操り、適を倒す作品などが一般的です。この作品は、その様な趣旨があまり見えません。子供達が宇宙ステーションで研修する中、その宇宙ステーションが事故に遭い、宇宙を漂流する話です。ただしその宇宙ステーションは、ある戦艦の偽装であり、 その戦艦を子供達で操りながら目的地を考え旅を続ける話です。 優秀な生徒だけが勝手に指導者になり、全体をまとめようとします。ただし、それに不満を抱く子供達もいます。ルールを設けても、そのルールがうまく機能しないこともあるのです。 実際の話として、何を根拠に 勝手に決められたルールに従わなければならないのかは、誰もが思う内容ではないでしょうか。 宇宙に漂う、所属不明の戦艦であるため、様々な敵から攻撃を受ける場合もあります。人は、死を意識すると、強く本性が現れやすくなる場合もあり、その点をうまくついている作品だと感じました。信頼している友人が裏切るのはもちろんのこと、気がおかしくなっている表現は、大人が見ても、心に強い衝撃を受けさす内容です。
子供が興味を抱きやすい視点も押さえている
心に訴える要素が強い作品ではありますが、子供に興味を持ってもらわなければ、 メッセージ性を強く伝える事は出来ません。 私個人の感想として、正直な話、ロボットはそれほどカッコ良いとは思わず、どちらかといえば、ダサさが伝わって来る作品です。ただし、作品の演出としては、 戦艦が動く描きかた、ダサいロボットを動かす姿は、力強くかっこよく描かれています。これは敢えて、ダサいロボットにする事で、より子供達の生き残るための必死さ、子供達の心を一つにする思いをより強調するための演出かもしれません。 ただし、作品内の子供達の感性においては、かっこいいと表現されています。動きなどの表現で言えば、トップをねらえと呼ばれるアニメを感じさせられました。オーバー的なアクションとも呼べるかもしれません。 大人でも、心を学ぶ教材として、 最適なアニメです。ただし、 子供に伝えたい内容でもあり、 相手の立場となって心について考えれる 結末で終わります。現在は、従来よりもコミュニケーション不足する中、人間同士での中でのお互いの心が不安定になりつつあります。その危惧を考えて中での、 相手のことを考える事の大切さのメッセージ性が強いアニメです。子供に見てるのではなく、何度も再放送されるべきであり、家族全員一緒になって見るべきアニメだと思います。ストーリーの評価に対しては、高い評価を受けさせていただきました。人によっては、毎回同じ絵柄であり、毎回同じ内容であるため、心についてあまり関心のない人にとっては、ストーリー性のないアニメだと思われるかもしれません。 自分自身が、当事者になり、実際に、このアニメの中に出てくる一人の人間として、その戦艦の中に入る一員として考えれば、心に様々な変化が現れてくるはずです。子供の方が、大人よりも心が感じやすいため、様々なキャラクターに対して共感できる場合もあるかもしれません。主人公は、どこにでもいるようなごく一般な真面目な子供です。一般な子供であるため、多くの人の目線から、共感しやすく、他者の心に対して考えやすい理解しやすい演出なども目的としてあるのかと考えさせられます。
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