無限のリヴァイアスについて
もしあなたが宇宙船に閉ざされたらどうするか
近い将来こんな事故も起きるのではないかと思わせる、宇宙船漂流記物語ですね。人間は極限まで行ったらどんな精神構造になるのかということをあれこれ考えさせられるアニメです。しかしただ漂流するだけでなく本来味方だと思っていた軌道保安庁に攻撃され、逃げ惑います。逃げてる間、閉じ込められた空間の中で400人もいる学生たちの人間関係が徐々に複雑化していくのが見ていて辛いです。もし自分だったらどうするかなと思いつつ、物資などの奪い合いの中に巻き込まれていくのかなという恐ろしさも感じます。何が怖いかというとやはり若さでしょうか?子供ばかりが乗っている船だからこそ秩序や常識が通用しない。その辺りが考えると怖いかもしれません。
二人のタイプの違う兄弟
主人公相葉昴治は大人しい性格でどちらかと言うと平和主義。見ていてちょっと頼りないとも思えますが過激でない分繊細で状況を冷静に見ている感じがします。殺伐とした宇宙船の中確かにちょっと癒しな部分もあった気がしますが、それは私だけがそう思ってたのかもしれません。弟の祐希は間逆で喧嘩っ早く、人のいうことは聞けず、感情のままに行動、暴走します。兄を理想主義者だとなじり、どちらかというと兄よりも弟の方が兄を嫌っているという感じです。思春期なのでなおさらだとは思いますが、見ていてハラハラしてしまいます。恐らく父親がいないので兄を父親のかわりに見ていたのかもしれません。昴治が父親がわりだとすると、まるで反抗期ですね。兄の言う事は最初素直に聞いていたのに段々うざくなって行く辺りが全くそんな感じです。
あの時折出てくる少女はリヴァイアスの意思?
時折幽霊みたいに出てくる少女、誰がどう見ても妖しいです。最初なにかと思ってはいたのですが、どうやらあの少女は昴治たちが乗っているリヴァイアス、宇宙船の意思のようです。色々なキャラクターが色々な思いと不安を抱えながら航海していきますが、唯一最終回は明るめに終わって良かったと今でも思います。昴治の友達、尾瀬イクミはこずえが傷つけられてからは完全に暴走してしまいます。それは彼の過去のトラウマのせいもあり、慕っていた姉とこずえが重なったことでの暴走ですが、ちょっとイクミのエピソードは生々しくて嫌ですね。それまで鬱々とした展開が続くのですが、昴治なりの気持の整理ができたのは良かったのかなと思います。ただ、あの兄弟この先も完全に仲良くとはいかなそうですね。
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