羊のうたのあらすじ・作品解説
羊のうたは、2003年から2004年にかけてOVA発売されたアニメ作品である。原作は冬目景の漫画である。監督は杉井ギサブロー、声の出演は、高城一砂役は関智一、高城千砂役は林原めぐみ、八重樫葉役は雪野五月。 高校生の高城一砂は、幼い頃に母親が亡くなり、一人で子育てをすることが難しかった父親に代わって、父親の知り合いの家で育てられた。それ以来、父親とは会っていない。 美術部の部活中に、同級生の八重樫葉の手から血が出ているのを見て、衝動と発作に襲われて倒れてしまう。 その日に昔家族で住んでいた家に行ってみると、空き家だと思っていた家に姉が住んでいて、高城家の人間は遺伝性の血液病を持っており、発作が起きると血が欲しくなると言う。 逃れることが出来ない宿命と苦悩を抱えたままに生きる、姉と弟の物語である。 羊のうたは、2002年に小栗旬主演による実写映画が作られ、2002年から2003年にかけてドラマCDが3作品発売されている。
羊のうたの評価
羊のうたの感想
物凄く暗い印象の強いアニメ本編
ネガティブ方向に突っ走る物語の冒頭から終わりまで、良い方向に進んでいくことがないです。悪化に悪化を重ねていくアニメ本編に、最後に明るい結末を期待させるものの、ネガティブ路線を徹底されたままに締め括られました。とても暗いイメージをもつ作品なので、その原因について考えていきます。まずは、登場人物に明るいキャラクターが一切居ないことが挙げられます。天然キャラクターもいなければ、ポジティブ発想をするようなキャラクターも居ません。人柄の良い人物は多く登場しています。しかし、性格の明るいキャラクターを思い浮かべてみても、該当するキャラクターは居ないのです。これが暗いイメージを持たせる大きな原因になっているように思います。つぎに、冒頭では義両親への遠慮の部分から始まり、主人公の体調が少しずつ悪くなっていく様子が描かれています。そして、主人公の病は不治の病であり、改善する様子が描かれることはありません...この感想を読む