おしゃれで秀逸なギャング映画 - アンタッチャブルの感想

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おしゃれで秀逸なギャング映画

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
4.5
音楽
3.5
演出
4.5

目次

洗練された映画

ゴッドファーザーに次ぐ、ギャング映画の傑作だと思います。時代を表すセットや背景、衣装など、非常に洗練されていると感じました。ストーリーもほとんど無駄がなく、リーダビリティーをもって、進んでいきます。何回見ても、おもしろい映画です。わかっていても次のシーンが見たくなるってことはそれだけ、何度でも見たいシーンが組み込まれているということなのでしょうね。音楽と主人公たちの心理も非常にうまくリンクしているなと感じました。ドキドキワクワクさせてくれます。

厳選された俳優陣

いうまでもなく、この映画は、ショーン・コネリーの演技、そして、ロバート・デ・ニーロの演技につきます。この二代脇役を配置して、ケビン・コスナーのスマートな主役ぶりが輝くようになっている感じです。アンディ・ガルシアも同じく、存在感を放っています。そして、忘れてはならないのは、アル・カポネの手下の殺し屋です。吸血鬼のような口元に、ギラギラする目、見事に殺し屋を演じていて、怖いぐらいでした。

大好きなシーンが盛りだくさん

最初にエリオット・ネスが手入れに失敗するシーン、奥さんが慰めてくれるシーン(奥さん役はこの映画ではとてもきれいですね)をはじめ、ショーン・コネリーとエリオット・ネスが出会うシーンは格好いいですね。同じく、アンディ・ガルシアをハンティングしにいくシーンもいい。エレベーターで仲間が殺されたり、アル・カポネの髭剃りで血が流れるシーンもひんやり怖いし、ショーン・コネリーが暗殺されるシーン、その殺し屋をエリオット・ネスが裁判所の屋上から突き落とすシーンもインパクトが強いです。そして、最後の有名な乳母車が階段を転げる中での戦闘シーンもクライマックスとして圧巻でした。

考えてみれば、禁酒法という変わった時代に敵味方が争ったわけで、なんだか今からすれば不思議な感じがします。いつの時代にも、法の目をくぐって、儲けようとする輩がいて、そこにはマフィアなどの黒組織がいて、という状況があって、犯罪が起き、そして、このような映画が作られるわけですね。

まさに男の映画という感じで、恋愛ごとがほとんど出て来ないところが稀有な感じがします。恋愛というより家族という部分ではエリオット・ネスもアル・カポネも関連描写があります。それでも男臭いってわけではなく、逆におしゃれに感じたりするのは、やはり、ストーリーに無駄がなく、構成がよく、登場人物がキビキビと動くからだと感じました。

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古き良きギャング映画

オープニングが素晴らしいこの映画のオープニングは本当に格好いいです。今まで見た中で一番好きなオープニングです。シンプルで、でも迫ってくるような音楽と、タイトルの陰と、キャストの名前だけで構成されています。そのあと「ッバーン」と突然静かになり、ロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネが髭を剃られているシーンです。緊張感を持続させるのが本当に格好いい導入部です。禁酒法時代を牛耳るアル・カポネロバート・デ・ニーロが伝説のギャングのボス、アル・カポネを演じていますが、本気の役作りのために体重を増やすだけではなく、髪も抜いて挑んでいます。恐ろしい貫禄です。そして、何も言わなくても表情だけで震えあがらせます。特に、ケビン・コスナー演じるエリオット・ネス率いる財務省の密造酒の手入れにまんまと引っかかってしまった部下を、「チームワーク」のキーワードのもとに皆の目の前で円卓で殴り殺す1秒手前の目の動きが「あ...この感想を読む

5.05.0
  • WeebleWeeble
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  • 1024文字
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