おしゃれで秀逸なギャング映画
洗練された映画
ゴッドファーザーに次ぐ、ギャング映画の傑作だと思います。時代を表すセットや背景、衣装など、非常に洗練されていると感じました。ストーリーもほとんど無駄がなく、リーダビリティーをもって、進んでいきます。何回見ても、おもしろい映画です。わかっていても次のシーンが見たくなるってことはそれだけ、何度でも見たいシーンが組み込まれているということなのでしょうね。音楽と主人公たちの心理も非常にうまくリンクしているなと感じました。ドキドキワクワクさせてくれます。
厳選された俳優陣
いうまでもなく、この映画は、ショーン・コネリーの演技、そして、ロバート・デ・ニーロの演技につきます。この二代脇役を配置して、ケビン・コスナーのスマートな主役ぶりが輝くようになっている感じです。アンディ・ガルシアも同じく、存在感を放っています。そして、忘れてはならないのは、アル・カポネの手下の殺し屋です。吸血鬼のような口元に、ギラギラする目、見事に殺し屋を演じていて、怖いぐらいでした。
大好きなシーンが盛りだくさん
最初にエリオット・ネスが手入れに失敗するシーン、奥さんが慰めてくれるシーン(奥さん役はこの映画ではとてもきれいですね)をはじめ、ショーン・コネリーとエリオット・ネスが出会うシーンは格好いいですね。同じく、アンディ・ガルシアをハンティングしにいくシーンもいい。エレベーターで仲間が殺されたり、アル・カポネの髭剃りで血が流れるシーンもひんやり怖いし、ショーン・コネリーが暗殺されるシーン、その殺し屋をエリオット・ネスが裁判所の屋上から突き落とすシーンもインパクトが強いです。そして、最後の有名な乳母車が階段を転げる中での戦闘シーンもクライマックスとして圧巻でした。
考えてみれば、禁酒法という変わった時代に敵味方が争ったわけで、なんだか今からすれば不思議な感じがします。いつの時代にも、法の目をくぐって、儲けようとする輩がいて、そこにはマフィアなどの黒組織がいて、という状況があって、犯罪が起き、そして、このような映画が作られるわけですね。
まさに男の映画という感じで、恋愛ごとがほとんど出て来ないところが稀有な感じがします。恋愛というより家族という部分ではエリオット・ネスもアル・カポネも関連描写があります。それでも男臭いってわけではなく、逆におしゃれに感じたりするのは、やはり、ストーリーに無駄がなく、構成がよく、登場人物がキビキビと動くからだと感じました。
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