古き良きギャング映画 - アンタッチャブルの感想

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古き良きギャング映画

5.05.0
映像
3.5
脚本
4.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
4.5

目次

オープニングが素晴らしい

この映画のオープニングは本当に格好いいです。今まで見た中で一番好きなオープニングです。シンプルで、でも迫ってくるような音楽と、タイトルの陰と、キャストの名前だけで構成されています。そのあと「ッバーン」と突然静かになり、ロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネが髭を剃られているシーンです。緊張感を持続させるのが本当に格好いい導入部です。

禁酒法時代を牛耳るアル・カポネ

ロバート・デ・ニーロが伝説のギャングのボス、アル・カポネを演じていますが、本気の役作りのために体重を増やすだけではなく、髪も抜いて挑んでいます。恐ろしい貫禄です。そして、何も言わなくても表情だけで震えあがらせます。特に、ケビン・コスナー演じるエリオット・ネス率いる財務省の密造酒の手入れにまんまと引っかかってしまった部下を、「チームワーク」のキーワードのもとに皆の目の前で円卓で殴り殺す1秒手前の目の動きが「あ、殺される!」ともう逃げる暇も与えないです。しかしショーン・コネリー演じるマローンを「始末しました」と部下がカポネに耳打ちするシーンでは、オペラ鑑賞中で感動して号泣しています。本当に怖いです。一方、エリオット・ネスは最初は失敗が続き、落ち込み、パトロール中のお巡りさん(マローン)に説教され、情けない始まり方をし、結局少々手荒なマローンに引っ張られてやっと一人前になる印象です。メリハリがあり、ドラマティックで、物語としてはすっきりまとまっていて、今見ると少々古臭い印象ですが、充分楽しめます。

事実との相違

この映画を見て、どこまでが本当なのかを調べてみたことがあります。マローンを始末する白いスーツを着た、カポネの右腕フランク・ニティ。彼は実在のギャングが関連する映画に必ずと言っていいほど登場します。本作では最後に死亡しますが、実際はカポネの逮捕後、跡を継いでボスになったようです。エリオット・ネスはカポネ逮捕に貢献した後、FBIから採用されるのを待っていたようですが、フーヴァー長官に嫌われていたためかなわなかったようです。そして、キングズベリー・ランの屠殺者という連続猟奇殺人事件と戦いましたが結局未解決に終わり、そこから離婚や交通事故が重なり、生涯を通じてアルコール中毒で、最終的には週給150ドルのセールスマンにまで落ちていたそうです。この映画のもとになる自伝を書き、それがまずベストセラーになり、ドラマになる直前に亡くなったとのことです。

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他のレビュアーの感想・評価

おしゃれで秀逸なギャング映画

洗練された映画ゴッドファーザーに次ぐ、ギャング映画の傑作だと思います。時代を表すセットや背景、衣装など、非常に洗練されていると感じました。ストーリーもほとんど無駄がなく、リーダビリティーをもって、進んでいきます。何回見ても、おもしろい映画です。わかっていても次のシーンが見たくなるってことはそれだけ、何度でも見たいシーンが組み込まれているということなのでしょうね。音楽と主人公たちの心理も非常にうまくリンクしているなと感じました。ドキドキワクワクさせてくれます。厳選された俳優陣いうまでもなく、この映画は、ショーン・コネリーの演技、そして、ロバート・デ・ニーロの演技につきます。この二代脇役を配置して、ケビン・コスナーのスマートな主役ぶりが輝くようになっている感じです。アンディ・ガルシアも同じく、存在感を放っています。そして、忘れてはならないのは、アル・カポネの手下の殺し屋です。吸血鬼のような...この感想を読む

4.04.0
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  • 169view
  • 1023文字
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