キャリーのあらすじ・作品解説
スティーブン・キングの同名ホラー小説を原作に、1976年公開されたアメリカのホラー映画。 監督は「殺しのドレス」「ミッション:インポッシブル」のブライアン・デ・パルマ。 内気でおブスの女子高生キャリーは、学校では苛められ、家では狂信的な母親から虐待される地獄の日々を送っていた。 が、自分に触らずに物が動かせるなどの超能力があると知った頃、優等生トミーからプロムに誘われ、激昂する母親を振り切り参加するが…というストーリー。 キャリー役シシー・スペイセク(「歌え!ロレッタ愛のために」)は当時26歳で、その鬼気迫る演技から本作でアカデミー主演女優賞にノミネートされ、その凄まじい母親役パイパー・ローリー(「愛は静けさの中に」)も助演女優賞候補となった。 いじめっ子を「殺しのドレス」のナンシー・アレン、「パルプ・フィクション」のジョン・トラボルタ、優等生を本作がデビュー作のエイミー・アーヴィング、「アメリカン・ヒーロー」のウィリアム・カットらが演じ、2013年にはリメイクもされている。
キャリーの評価
キャリーの感想
キャリー ハイスクールホラーの原点
古くて新しい・・いじめと恐怖は永遠のテーマ・・キャリーは1976年製作のかなり古い映画なんですが暗い少女がいじめによる怨念を爆発させて変身 破壊のかぎりをつくすという今日的なテーマの映画です。主人公はキャリーっていう名前のいじめられっこの女子高生。日本でも校内のいじめが問題になっていますがアメリカにおけるそれは日本より超ど級かつ手が込んでいる。気の強い子が気の弱い子をおいつめるといった単純なものではなくいわゆるスクールカーストが絡んでくるようです。このスクールカースト もちろん最高位は金持ち 金髪 青い目 美男美女 成績スポーツも優秀 といった人たち。お貴族様ですね。続いて金髪碧眼だけど裕福じゃないとか 成績はいいけど顔はちょっととかランクが段階的に低下してゆく。いやな雰囲気ですよね。でもこれは今も変わらないアメリカの学校の雰囲気のようです。キャリーはそんな中でいわば埒外。 カーストの中に...この感想を読む
集団vs個人 いじめと言う言葉が気になったら見るべき作品
見た目のぱっとしない高校生、学校で虐められ、家に帰るとカルトに夢中の母親が待っている。友達も無く救われない環境で迎えてしまう、女としての初めての生理の手当ての仕方もわからない。また笑われて、心を閉じ込めるしか出来なくなってしまう。こういう環境の子供って結構居るんではないでしょうか。自分自身のいじめに悩んでるとか、以前に虐めたことがあるという人にはお勧めです。また、子供を持っている周りの人にも、勧めると良いかも。虐められてる人と何で回りは虐めてるのかっていう原因が、結構クリアに第三者側から見ることが出来て、為になります。閉じられた学校と言う集団の人気者になりたいという意識が全開です。これホラー映画なんですが、ブライアン・デ・パルマ監督の映像が美しい。
青春時代の匂いが画面から漂ってきそうな名作
鬼才スティーヴン・キングの小説を映画化した作品。キャリーは学校でいじめを受けている。けれど、それの原因は母親の歪んだ愛情による偏った教育が原因だった。。悲しい物語です。最初は、キャリーって変な子とクラスメートの気持ちで見ているのですが、だんだんと見ていくにつれ、キャリー頑張れと思えてきます。特殊な能力を使う際も恐怖は感じますが、キャリーの味方という気持ちが大きくなっていました。女優さんの演技が素晴らしく、リアリティがあり血なまぐさい香りが漂ってきそうなほど。家庭内の問題と、ティーンエイジャーの気持ちを実に巧妙に描いた作品であり、名作といっていいでしょう。