カラフル~心が癒されます
口の悪い天使が目の前にやって来て
あなたは当選しました。という。何のことだかさっぱりわからない。というか、ぼくは魂、ぼくは誰?何でここにいるの?
前世でおかした罪を償うために小林真となり、現世で生活しろ、という天使。そして自分の現世を思い出せればよいという。
詳しいこともわからないまま魂は真となって生活することになってしまった。
目を覚ますとそこは病室だった。どうやら真は自殺をはかり生死をさ迷っていたらしい。そこには家族がいてなんだかよい家庭の雰囲気が感じられた。
しかしそれは表面上のこと。真を死に追いやった原因はこの人たち家族にもあったのだ。
浮気、好きな女の子の別の顔、兄とのわだかまり、
それらすべてが真に襲いかかり、自殺に至ったのだという事実を知る。
そんな真の唯一の取り柄は絵を描くことであった。彼は美術部に所属し絵を描いていた。
そこが真となった魂の鍵を握る場所であった。
そうか!
気づきと共に雷のような衝撃が走った。
そこに現れた天使。
僕は殺人を犯したんだね。僕は人を殺した。僕は自殺した小林真の魂だ!
このセリフ、私が一番好きなところ。
思わず泣いてしまいました。
考えながら読むと、結構初期の段階で魂は真なのでは?と疑う感じのありがちパターンですが、感動できるので私はとっても好きな作品。
森絵都の作品はいいですね!
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