ふとした日常と空がリンクした瞬間を描いた作品
ANA「翼の王国」に掲載されている短編この「あの空の下で」はANAの座席の背もたれポケットに入っている「翼の王国」に連載されている短編をまとめたものだ。私は先に「空の冒険」を読んだけれど、これもそれに連載されているものだった。発行されたのは「あの空の下で」が先となっており、順番としては逆に読んでしまったのだけど、特に話が続いているわけではないので支障はなかった。それよりも「空の冒険」が「翼の王国」に連載されていた作品をまとめたということを知っていたので、この「あの空の下で」もタイトルどおりそれを連想させてくれたため、これもそうなのかもと思いながら読めたことは逆に良かったことかもしれない。「空」「飛行機」という言葉がダイレクトにキーワードになっているものもあれば、なんとなくそういうものを思い浮かべさせるだけのものもあり、その色彩は様々だ。また短編の合間合間に吉田修一自身が訪れた国での体験...この感想を読む
2.52.5
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